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長く冷たい眠り (徳間文庫 き 23-1)

長く冷たい眠り (徳間文庫 き 23-1)

長く冷たい眠り (徳間文庫 き 23-1)

作家
北川歩実
出版社
徳間書店
発売日
2009-12-04
ISBN
9784198930837
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長く冷たい眠り (徳間文庫 き 23-1) / 感想・レビュー

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ジンベエ親分

冷凍睡眠をネタにした短編集。短編なのにメモを取りながらでないと話についていけないほどの凝った構成は「素顔に戻る朝」など数編で顕著。この短編は有沢果歩という特異なキャラが面白い。二転三転する真相もアクロバティックだが、最後の一文を読んでもまだ他に解釈の余地がありそうで次の短編になかなか進めなかった。その最後の一文もなかなか味があって意味深で面白い。「凍りついた記憶」も面白い。最後の2行を読んでウギャッと悲鳴を上げてしまった(笑) 受け身で読んでもつまらないだろうから読み手は選びそうだけど、この作家は好き。

2017/10/25

ホレイシア

冷凍睡眠は可能か?というテーマでのオムニバス。個人的にタイムリーなような、読まなきゃよかったような複雑な気分。私は冬眠してまで長生きしたいとは思わないが、目の前で若い身内が望みのない治療に苦しんでいるのを見れば、こういう方法があるなら試したいと思ってしまう。人間て勝手だ。

2011/08/23

まつじん

冷凍睡眠という実現しそうで技術と倫理の両面から実現が難しい技術をネタにした連作短編集です。 技術的には冷凍したら細胞が損なわれる、という単純な問題。脳だけ冷凍しても記憶が失われる・・・からクローン人間まで話が広がります。倫理的には死ぬ前に冷凍保存するのは殺人にあたるからと実験が地下に潜っている、そこから詐欺事件が起こります。 そんな一種の不老不死、やら難病からの逃避やらで生まれる人間模様をおかしく悲しく描いている、んですよね。それぞれのエピソードは長編に拡大しても面白そうだ。

2007/09/21

yamakujira

現在の医療技術では治療できない病気を未来の医療に託すため、患者を死ぬ前に保存する冷凍睡眠の技術が開発されたという噂に踊らされる人々をえがく7編の連作短編集。解凍技術の確認のために窃盗を強いられたり、噂を利用して殺人を隠蔽しようとしたり、指名手配から逃れるために被験者になったり、実像の見えない冷凍睡眠が人を狂わせる。次第に怪しい背景が明らかになるにつれて、いかにもありそうな話だとリアリティーが強まるのは皮肉だな。冷凍睡眠って嘘だとしても、本人を騙せば安楽死と同じだから悪くないかもね。 (★★★☆☆)

2019/07/05

saori

クローンや冷凍保存の話。いつか、そんな遠くない未来に、お金持ちたちが永遠の命を持つことが現実になるんだろうな

2019/04/21

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