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薄紅天女 下 (徳間文庫)

薄紅天女 下 (徳間文庫)

薄紅天女 下 (徳間文庫)

作家
荻原規子
出版社
徳間書店
発売日
2010-08-06
ISBN
9784198932053
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薄紅天女 下 (徳間文庫) / 感想・レビュー

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優希

それぞれの抱える宿命に立ち向かう姿が眩しかったです。阿高と藤太、苑上と兄弟、互いを想いあうからこそ出会う運命というものがあったのですね。己の幸せを守ろうと精一杯戦う様子が時に痛み、時に爽やかに感じられました。「輝」と「闇」の物語の完結として鮮やかに幕を閉じています。

2018/04/08

文庫フリーク@灯れ松明の火

物語が王道。着地点が王道。いまさらながら王道ファンタジーと思い知る。男装の麗人にして策士・藤原仲成などキャラとしても王道。巻末の佐藤多佳子さんとの対談を興味深く読む。私も一番引き込まれたのは『白鳥異伝』読みやすさは『薄紅天女』最初に読んだ『空色勾玉』が一番読み辛かったかも(個人的に古事記にこだわりすぎた為)佐藤多佳子さんがお嬢さんに奨めた『薄紅天女』から読むのも一つの手ですね。勾玉三部作、やっと読了です。

2011/12/18

mayu

上巻とは変わって、皇側の内親王、苑上の視点。伊勢に匿われることを厭い、弟に代わり、男の子の姿になって都を飛び出すお転婆ぶり。望んではいないのに強い力を持ち、運命に翻弄される阿高の傍にいて支えになりたいと願う。苑上がその立場から身をひいてしまうのかと思いきや、これまで無愛想だった阿高が最後に大胆にも迎えに来るところにキュンとした。戦い後のバッドエンドを予想していただけにこのラストは嬉しかった。白竜と黒竜となる戦いのシーンは、あっさりながらも神話の世界らしい美しさがあった。

2020/12/17

財布にジャック

始まりは苑上の視点で書かれているので、上巻と違うお話になっちゃったのかと、ちょっと焦りました。しかし、途中から阿高や藤太たちと合流して、ラストへ向けて冒険は続きます。シリーズ中この作品が一番明るいので、読み心地は最高です。女性が男性に化けてという小説は今までにも沢山ありましたが、やっぱり面白いです。勾玉にまつわる3部作の最終巻に相応しいフィナーレでした。

2012/04/09

雪風のねこ@(=´ω`=)

想いや願いを持っていても意義や目的が無ければ、生きているとは言えないんじゃ無いかな。力のある者無い者、分け隔て無く。さて。地位や社会的な制約で自分の想いを告げられないのも辛いものだと思う。苑上は地位を省みず戦いに赴く阿高に礼を述べ想いを告げるが、これが無ければ阿高自身戻ってこれなかったであろうし、賀美野の言葉で苑上の部屋に来る事は無かったであろう。エンディングは華やかでもないけれど、苦難があるからこそ人の生きる意義があると説いているようにも思える。そして、歴史は綴られていくのだろう(続く)

2015/11/04

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