KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

風神秘抄 上 (徳間文庫 お 35-6)

風神秘抄 上 (徳間文庫 お 35-6)

風神秘抄 上 (徳間文庫 お 35-6)

作家
荻原規子
出版社
徳間書店
発売日
2014-03-07
ISBN
9784198938055
amazonで購入する Kindle版を購入する

風神秘抄 上 (徳間文庫 お 35-6) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

翔亀

【中世12】勾玉三部作に続く四作目は、いよいよ中世に飛ぶ。じつは本作を読む予習のため「空色勾玉」を読み始めたら止まれなくなってしまったのだ。しかし、勾玉三部作とは別物と考えてよいだろう。<光と闇>の血脈はもはや繋がっていないからだ。平治の乱から始まる人間臭い歴史小説に堕している、と敢えて言ってしまおう。もう中世なのだから当然だ。しかし、神話に代わって、芸能が導入される。後白河の今様(表題の秘抄は「梁塵秘抄」から採ったのだろう)と白拍子だ。舞と笛という芸能の力が、人間の暴走を食い止める。若き頼朝の↓

2022/03/19

カピバラ

(文庫化につき再読、内容は忘れてしまっていた…)勾玉三部作とはまた違う世界観。平安時代後期~なので、多少戦闘シーンが多く、血なまぐささが少し増えたなあ…とその分、現実味が増していて読みごたえが増していた。舞と笛がハーモニーを奏でるシーンが美しく、幻想的で、さすがは荻原さん!!と感動。烏の鳥彦王も小憎たらしいけど可愛い。さて、朴念仁(笑)の草十郎と気が強いがいじらしい糸世の関係がどうなっていくのか…下巻へ。

2014/07/02

ごに

源氏方の武士で孤独な笛の名手 草十郎が、平治の乱から落ち延びるため必死に逃げ戦う所から始まります。今まで読んだ荻原さんの作品に猛々しいイメージが無かったので、ガッツリ武士の戦が描かれていたのには驚きました。義平の死に魂鎮を舞う少女糸世に出逢い、笛を合せ吹くと天の門が開いて…。勾玉シリーズに出てきた鳥彦王が大活躍で、糸世とのロマンスより鳥彦王の掛け合いの方が面白く思えてしまいました。気になる所で下巻へ。

2015/06/06

あおでん@やさどく管理人

【5年弱ぶりの再読】初めて読んだ時は、図書館で借りてから8時間くらいで上下巻を読み切るほど入り込んだ作品。笛と舞の大きな力に翻弄されながらも、少しずつ思いを深めていく草十郎と糸世の姿は、何度読んでも色褪せない。このまま下巻へ。

2019/01/31

hrmt

荻原さん4作目。勾玉シリーズに連なるとのことだがほぼ独立したものとして読める。勾玉は出てこないけれど鳥彦が登場する件では、あぁ勾玉の鳥彦に繋がるのか…と。時代は勾玉シリーズから更に下って平安末期。今回は平治の乱を背景に糸世の舞と草十郎の笛の音が調和して歴史に作用する和製ファンタジー。舞も楽も古から神へ奉納するものだ。二人の願いを込めた舞と笛が本来死罪となってもおかしくなかった頼朝の命を流罪へと繋いだのなら、神にも通じるその力は確かに畏れるべきもので、時の権力者には恐怖だろう。後白河院が今後どう出るのか?

2019/02/01

感想・レビューをもっと見る