下手に居丈高 (徳間文庫 に 24-1)
下手に居丈高 (徳間文庫 に 24-1) / 感想・レビュー
メタボン
☆☆☆★ 昼夜逆転の日常、尿瓶がわりのペットボトル、夏冬のエアコン駆使、インターネットに見向きもせず執筆はあくまでも手書きしかも下書きはノートに清書は原稿用紙。もうこんな私小説作家は表れてこないのだろうな、とちょっとした感慨に浸った。
2022/05/17
澤水月
アサ芸の連載。還暦まで絶対生きていない、「小説家の創作寿命など十年が限度」、山田花子に想いを馳せたり不健康さ綴り死を見透かしている風合いも。没後、本の雑誌担当記者座談で純文学文芸誌の数人は酷い目に遭わされている中、アサ芸・崔氏には心を開き目だった。現代の大衆雑誌の頂にふさわしく1章3pと短く1年半芸能関係の話や番組降板の話など興味引くように書く、凄い真面目さ。内田百閒、村崎百郎ら想起、自分第一主義・癇癪・下品と純粋が入り混じる。本書内記述とは逆に死後も、5年10年後も読まれていくと思う(kindleあり)
2023/01/27
naotan
『苦役列車』しか読んでないけど、他の本にも興味がわいた。彼もまた正直な人だなあと思う。
2019/11/08
ぽち
一回原稿用紙3枚程度の週刊連載エッセイを初回から最終回まで。 既読者には周知の内容のキリトリまとめのようでこれは小遣い銭稼ぎかと思ったけど、まとめて読むとドライブ感が生まれてくる。改めてみると各回の濃度構成バランスなど統一されていてやはりどうにも文筆のプロの技。 御多分に漏れずこの書も絶版であるけど大型新古書店にて安くで入手。
2022/08/22
やまかぶ
エッセイ集。表紙を飾る作者の若かりし写真が、いかにも常時臨戦態勢らしく見え、あからさまに近寄りたくない。テレビで見る分には人が良さそうに見える瞬間もあるのだが、この作品内でも本人が語るよう、実際には相当面倒くさい人なのだと思う。出自や遍歴からして想像は出来るが。今、この時代に何故こんな小説家が? と常々思う。世の風潮にほだされながら文学を語る人に(あなたって本物なの?)と穿った見方をしてしまう中、この人は生き様自体が文学作品足り得てしまっていて、時折こうして作品に触れたくなる魅力がある。
2017/05/02
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