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勁草(BAD LANDS バッド・ランズ 映画原作) (徳間文庫)

勁草(BAD LANDS バッド・ランズ 映画原作) (徳間文庫)

勁草(BAD LANDS バッド・ランズ 映画原作) (徳間文庫)

作家
黒川博行
出版社
徳間書店
発売日
2017-12-01
ISBN
9784198942854
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「勁草(BAD LANDS バッド・ランズ 映画原作) (徳間文庫)」のおすすめレビュー

安藤サクラ、山田涼介で映画化「BAD LANDS バッド・ランズ」。原作『勁草』はオレオレ詐欺がテーマのノンストップ小説

『勁草』(黒川博行/徳間書店)

 安藤サクラ主演、Hey! Say! JUMPの山田涼介が共演。『わが母の記』『ヘルドッグス』など多くの作品で知られる原田眞人氏が監督を務める映画『BAD LANDS バッド・ランズ』。この座組みを聞いただけでも期待が高まる作品ですが、原作は直木賞作家である黒川博行氏の、彼自身が得意とする大阪を舞台としたノワールサスペンス『勁草』(黒川博行/徳間書店)。臨場感のある描写とスピード感のある展開で、映像化にもかなり期待が持てる本作を紹介します。

 主人公は橋岡恒彦(映画では女性に変わっており、安藤が演じる)。電話詐欺の標的リストを作る裏稼業・通称名簿屋の高城に雇われて、ターゲットの下見やオレオレ詐欺の受け子の差配などをしています。オレオレ詐欺が上手くいっても、大半の金は高城に。末端になればなるほど実入りが少ない仕組みになっているため、橋岡は高城に不満を持ちながらも仕事を続けています。山田演じる矢代は橋岡とともに下見などをする、同僚のような人物。橋岡も矢代も前科持ちですが、矢代は橋岡の上をいく倫理観のゆるさが描写されています…

2023/9/29

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勁草(BAD LANDS バッド・ランズ 映画原作) (徳間文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

W-G

長らく積んであった本。読みやすく、適度に刺激的な内容で、あまり時間のない休日に最適だった。今、大阪に住んでいるので、地名や街の情景がリアルに連想出来、通常よりも面白さは増したかもしれない。この著者の描く人物たちは、切羽詰まった状況にあっても、どこか飄々として、ユーモアがあり、そういう人間性だからこそ、犯罪等の一線を超える時にも、ナチュラルなスタンスでいたりする。そこに生々しさを感じる。ただ、今作に関しては、橋岡/矢代コンビの行動が、あまりに物語の都合にあわせて軽率過ぎる気がした。

2020/08/27

🅼🆈½ ユニス™

スピード感溢れる黒川ワールド❕人間以下の詐欺行為でお年寄りからなけなしの金を奪うクズ達の話。無計画に犯罪に手を染める連中、信じられないくらいクレイジー自分勝手な都合による犯行。フィクションだとわかっているのにフィクションとは思えないくらいスリリング且つスピーディーな展開にテンポ良い大阪弁の会話とそこから生み出される人間の性。夢中になって読んだ。やはり黒川ワールドは面白い❗️

2018/11/01

タイ子

「勁草」風雪に耐える強い草。また、思想・節操の堅固な例え。この言葉を犯人に向けてるところが黒川さんらしい。高齢者をダマす特殊詐欺犯VS.大阪府警特殊詐欺班の追いつ追われつの話。オレオレ詐欺が高じて殺人まで犯してしまう2人の詐欺犯。この2人を主役にして展開するものだから詐欺犯の内情がエゲツないほどに分かる。金主を殺して儲けた金を他人が銀行から下ろす手口も感心する。今回は真面目な府警の刑事なのでいつもの笑いが少なかったのはちと寂しいかな。そういえば「お母さん助けて詐欺」の笑えないネーミングはどこに行った?

2020/03/20

ぶち

あの『疫病神』シリーズでお馴染みのテンポ早い展開と小気味よい関西弁で、オレオレ詐欺犯と大阪府警との攻防を描いてくれます。著者が黒川さんですので、詐欺犯側からの視点で書かれている部分が多いのが面白いところです。黒川さん、さすがによく調査されているのでしょう、オレオレ詐欺の裏側、貧困ビジネスの実態や詳細が明らかにされていきます。若者が掛け子や受け子などの末端役になって深みに嵌っていく様が目の前で見ているようによく判って恐ろしいです。ただ、幕切れがあっけなく、そこがちょっと残念でした。

2023/06/01

H!deking

祝映画化!という訳で読んでみました。オレオレ詐欺のグループと警察との攻防にバックのヤクザも絡んできて、、、といった感じでしょうか。テンポ良くて面白かったですね。安藤サクラが橋岡か。楽しみ!

2023/09/17

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