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通夜女 (徳間文庫)

通夜女 (徳間文庫)

通夜女 (徳間文庫)

作家
大山淳子
出版社
徳間書店
発売日
2022-09-08
ISBN
9784198947736
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通夜女 (徳間文庫) / 感想・レビュー

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えみ

不謹慎で無思慮で軽薄で非情。誰かの不幸で癒されて幸せを感じ、誰かの死で生きる気力を取り戻す。まさかそんな悪趣味に夢中になる女がいるなんて!想像の遥か先を行った展開にうすら寒いものを感じてしまった。自分の身に関わりない「死」は、関係ある「死」とは一枚壁を挟んだ向こう側の悲しみであって、その実感は遠い。だからそんな振舞いができるのだろう。葬儀場を渡り歩き、亡くなった方の関係者として偽り目立たず静かに現れ、誰にも疑われることなく自然に姿を消す。それが通夜女だ。行き詰った人生の再出発に通夜通いを始める奇天烈物語。

2022/09/11

しょこ

他人の通夜に潜り込む通夜女。お香の匂いとお経の声に興奮し、通夜通いをもはや趣味とする小夜子がシュール!なんとも理解し難いけれど、折り紙への姿勢(創作するよりも、正しく折って目的の形にする作業が好きなところ)や"わたしにしかできないことでなくていい、(中略)誰にでもできることのひとつをわたしができた、それでいい。"そんな考え方は共感できた。ひきこもりから通夜通い…そんな娘を責めず問わず静かに温かく見守っていた母親がとても素敵で印象に残った(*´꒳`*)

2022/10/06

NAOAMI

就活に失敗し心折れ引きこもりとなった小夜子がハマった通夜通い。他人の不幸やお経と香の匂いに快感を覚える不謹慎。そんな中、出会った老婆は「本物」で彼女に通夜女としての作法を伝授していく。死生観に踏み込み、社会人になれなかった何者にもなれなかった自分も「死んでいる」とする思考は、突拍子もない設定の中で生々しい。身近になった人の死を通じ小夜子の想いに変化が兆す。成功したと思われていた幼馴染の変化にも遭遇し自身を見つめるきっかけに。強制卒業させられた小夜子の変わり身に共感。些細な警察沙汰に乗り込む母親が格好いい。

2023/07/09

えりまき

2022(260)「猫弁」シリーズの大山さん。今回は共感できず、残念。見ず知らずの人の通夜に無断で忍び込み、読経や哀しい雰囲気に癒しを求める主人公の小夜子。不謹慎しか感じない。でも、自分とは違う価値観を知れたのはよかったです。

2022/10/23

Mayrin

通夜女が謎で、途中までは面白かったが、主人公がキレて、母親がおかしいと思ってしまってから意味がわからなくなった。最後にいい話に持っていきたそうなところも無理があったと思う。大山さんの作品なのに残念。

2023/01/22

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