本の未来を探す旅 台北
「本の未来を探す旅 台北」のおすすめレビュー
最新台湾の本屋さん事情から考える、日本の「本の未来」とは?
『本の未来を探す旅 台北』(内沼晋太郎、綾女欣伸:共著、山本佳代子:写真/朝日出版社)
出版不況といわれて久しい。街の小さな書店は消えつつあり、電車のなかで文庫を広げる人は少なく、スマホをじっと見つめる人たちばかりだ。だが、代官山の蔦屋書店のような複合型書店が盛り上がりを見せており、本と私たちの関係が変わりつつあるのだろう。
『本の未来を探す旅 台北』(綾女欣伸:共著、山本佳代子:写真/朝日出版社)は、下北沢の人気書店「B&B」のプロデュースや多数の本にまつわる著書を手がける内沼晋太郎氏が、「本の未来を探す旅」と題し、ソウル編に続き台北編として台湾のインディペンデントな書店や出版社を巡った一冊だ。
内沼氏の最初の序文にあるように、1週間で20以上の取材をしたとあり、インタビューに加え、ショップや店主の写真が、テンポよく綴られていく。どうやって書店を営んでいるのかという経営や運営にまつわるハウツーから、雑誌の作り方や販売方法、デザインや古書等、「本」を中心に、台湾の今の文化を浮き上がらせていく。
実際に書店を営む内沼氏だからであろう、経営にまつわる…
2019/4/27
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本の未来を探す旅 台北 / 感想・レビュー
Yukiosson
本を取り巻く現状をわかった上で、急がず少しずつ自分たちのやりたい事を形にして。 で、ネットワークを広げてて。 地に足をつけている姿が共通してたなぁ こういう店を巡るのも面白い旅になるかも
2019/10/28
takao
ふむ
2019/12/14
ふじか
本は利益率が低いから効率を優先するのは仕方ないよねと思いつつ、こういうこだわりのある書店の姿を見るとやはりどきどきしてしまう
2019/04/03
冬佳彰
本に関する本を読むのが好きだ。子供の頃、各出版社から出ている文庫解説を読むのが好きだったように。本書を読むと、出版や書店の経営難の話は、日本のものだけではないんだな。そんな環境下でも、「何か面白いことをやっちゃおう」という人々がいる。恐らく、そうしたアウトサイダーの比率は台湾でも日本でもそう変わらないんじゃないだろうか?と馬齢を重ねた経験から思う。本書で特に気になったのは、「週刊編集」のエピソードと、強面のデザイナー、シャオツーさんのインタビューだった。国境を越え、本をめぐる世界がもっと面白くなるように。
2019/02/08
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