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銀の匙

銀の匙

銀の匙

作家
中勘助
安野光雅
出版社
朝日出版社
発売日
2019-09-07
ISBN
9784255011271
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銀の匙 / 感想・レビュー

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キジネコ

意気地なしで泣き虫で虚弱なうえに知恵まで遅れてると周囲に見られる幼少期、早世した児の再誕を神仏に感謝する伯母の庇護のもと視野の開明と自立が描かれる前編と、幼稚であるが故に美しく儚い恋情を知る少年期からの卒で締め括られる後編。安野光雅さんの優しい挿絵が添えられたキレイな日本の言葉を堪能する本。まるで吾事を反芻する様な、恥ずかしさと懐かしさと、温かさを楽しむ読書でした。懐かしい風景、習慣、風物に所作。今は失われてしまった其々への郷愁、ゆっくりと流れる時間が実に愛おしいのです。

2021/02/02

よこたん

“地上の花を暖い夢につつんでとろとろとほほえましめる銀色の陽炎のなかにその夢の国の女王のごとく花壇にはここかしこに牡丹がさく、白や、紅や、紫や。” 美しきものを美しいと、可愛らしきものを可愛いと、当たり前に言葉にだせる女の子が羨ましかったのだろうな。幼き頃、心の抽斗にひとつひとつ詰め込んだ宝物のような思い出を、手に取り、眺め、振り返り、丁寧に綴られた物語。虚弱としても、伯母からの過保護すぎる慈しみを一身に受ける姿は、傍目には女々しく、周りが苛つくのもわかる。年老いた伯母との再会の場面には、泣かされた。

2020/09/07

クリママ

明治18年生まれの中勘助の幼少期と少年期を綴った作品。病弱なため伯母に負ぶわれ、まともに歩いたこともない程過保護に育てられた。日常生活や友達、学校のこと。後半は10歳過ぎ、日清戦争が始まる頃から。感受性豊かな心、率直なまなざしがそのまま文章となって表れる。注釈には安野光雅の挿絵が付き、それがよく合っている。懐かしく見知っているものだが、若い人たちには知らないものばかりだろう。全て直に触ることのできた当時の子どもに比べ、ゲームのボタンしか触らず、スマホの画面しか見ない今の子どもはかわいそうに思った。

2020/08/01

ロア ※設定変更忘れるな自分

淡々とした細かい描写や表現が、とても繊細で美しい(*´ㅈ`*)♡毎晩寝る前に少しずつ読み進めました。✳︎✳︎✳︎本書は現時点で読み終わってる人が私含めて3人しかいないため、読友さん達とも全然共読にならない悲劇発覚( ; ; )さみしいので、読了者数4,000超えしてる文庫の方もいつか改めて読みたいと思います。

2019/11/25

風花 kazahana

安野光雅さんの旅の絵本を見て この本を知った。作者の子供の頃から 青年期に差し掛かる頃までの思い出話となっている。御維新の頃から始まる。 多少よみにくさもあるが この文体は当然当時の人達は何の抵抗もなく読めたのであろう。今の文学の言い回しは 簡潔でとても分かりやすいが 文字で全ての情況を書ききるという点では もしかして物足りないのかもしれない。それにしてもよく泣く。中氏も他の子達も。大人は優しくもあり怖くもある。 富と貧しさもある。何か 現代が複雑な様であり平たくも感じる。安野氏の絵が 緻密でもあり優しい

2021/08/24

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