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死と身体―コミュニケーションの磁場 (シリーズ ケアをひらく)

死と身体―コミュニケーションの磁場 (シリーズ ケアをひらく)

死と身体―コミュニケーションの磁場 (シリーズ ケアをひらく)

作家
内田樹
出版社
医学書院
発売日
2004-09-01
ISBN
9784260333665
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死と身体―コミュニケーションの磁場 (シリーズ ケアをひらく) / 感想・レビュー

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アキ

レヴィナスの哲学と武道とフロイトの精神分析に興味がある著者。K1の武蔵に「相手から強いバンチを受けたときに身体はどういう反応をするんですか?」と質問し、「時間をずらして対処します」という答えに感銘する。そこから達人とは未来を先取りして構造的に勝ち続ける、これが武術の術理ではないかと読む。人生において「死んだ後のわたし」を消失点に据えて、前未来形で現在を回想するように時間意識を持つのを心掛ける。山岡鐵舟の見事な死に方のように。死んだ後のわたしに出会う。まるで「粗忽長屋」の住人のように。

2021/02/04

寛生

【図書館】3章が素晴しい。4章でなぜか、その文体の体力が衰える。内田らしいコトバの肌触りとその身体性が文体から漂うが、最初から最後まで一貫していない感じをうける。それは、これが講演原稿を集めたもので、内田が原稿を事前に書かないからなのか?だが、間違いなく思想世界に重要な貢献をしていく本。特に3章での〈時間の感覚〉が秀でている。死んだ後の私から現在の私を見るということ、時間をずらすという議論からトラウマと時間の関連性、それからラカンの時間等。5章の葬式、喪に服す議論までかなり秀でている。とても複雑な余韻。

2014/10/21

tokko

僕がまだ内田先生の本に出会う以前の本。その頃から言っていることは同じだったんだ、と驚いた。全然ブレないというか、レヴィナスやレヴィ=ストロース、ラカンといった大哲学者の影響が強烈だったんだろうな。いつか挑戦してみたいです、僕も。

2019/04/29

冬佳彰

医学書院からで、「シリーズ ケアをひらく」内の一冊。著者の作品としては珍しい出版社だな。がっつり分量のある本で、テーマとしては身体、死、倫理、葬い、武道といった内容。俺が面白かったのは、第3章「死んだ後のわたしに出会う」かな。この章を読んでいて想起したのは、最近知った、「類心的無意識」という概念だった。何がどうつながっていると感じたのかは言語化できていないが。本書が「ケアをひらく」というシリーズで出された意味も深いものがありそうだ。即効性はないが、読み手の深いところに効きそうな本だ。

2019/06/04

nrk_baby

まず、10年も前の本ってことに驚いた。絶対的な他者としての死者に自分を寄り添わせ、その地点から逆算して考え行動すること。

2014/09/13

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