怪談えほん (1) 悪い本
「怪談えほん (1) 悪い本」のおすすめレビュー
あなたを最も怖がらせる1冊は? いま話題の「怪談えほん」シリーズ全巻をマトリクスで徹底紹介!
宮部みゆきらベストセラー作家が腕を振るい、“怖い絵本”のブームを巻き起こした岩崎書店の「怪談えほん」。2011年の創刊以来、順調に巻を重ねてきた同シリーズは、今月刊行の最新刊『まどのそと』でついに10冊に到達した。
毎年夏になると書店の絵本コーナーを賑わせているので、興味を抱いている方も多いだろう。一方で魅力的なタイトル・作家が多く、どれから読んでいいか迷ってしまうという声もありそうだ。
そこで本稿では「怪談えほん」シリーズ既刊全10冊を、〈日常性〉と〈怖さの質〉からマトリクスに配置し、おおまかに分類してみた。シリーズ監修者である東雅夫氏のお墨付きだ。こちらを参考に、あなたの恐怖のツボにぴったりの1冊を見つけだしてほしい。
マトリクスについて説明しておくと、まず縦軸は日常性を示すライン。上に行くほど舞台設定が日常・現実に密着したものになり、下に行くほどファンタジー・非現実の度合いが高くなる。もちろんあくまで目安に過ぎないが、身近でリアルな怪談を読みたい人は図の上半分、幻想的な恐怖を味わいたいという人は下半分からセレクトしてみるのがいいだろう。
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2019/7/27
全文を読む宮部みゆきが誘う、人の心のダークサイド 怖い絵本ブームの原点となった1冊
『悪い本』(宮部みゆき:作・吉田尚令:絵・東雅夫:編/岩崎書店)
ここ数年、夏になると書店の棚を賑わせている“怖い絵本”。そんなブームの火付け役こそ、2011年に刊行スタートした岩崎書店の「怪談えほん」シリーズである。
「良質な本物の怪談の世界に触れてほしい」(シリーズ企画監修者・東雅夫の言葉)との思いから誕生した同シリーズは、京極夏彦ら当代の人気作家が子供たちのために本気で怪談を書き下ろす、という取り組みにより好評を博している。先日も俳優・佐野史郎によるシリーズ最新刊『まどのそと』が発売されたばかりだ。
今回取りあげる『悪い本』(宮部みゆき:作・吉田尚令:絵・東雅夫:編/岩崎書店)は、2011年10月に刊行された、同シリーズの記念すべき第1弾である。『模倣犯』『ソロモンの偽証』など多くのベストセラーで知られる宮部みゆきが文章を手がけた『悪い本』は、そのショッキングな内容が評判を呼び、今日まで版を重ねるロングセラーとなった。
はじめまして わたしは 悪い本です
『悪い本』はそんな1文で幕を開ける。本による“一人称語り”という珍しい視点をとった作品だが…
2019/7/20
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「怖い絵本は、理解できないものを理解しようとする想像力を育む」。一過性のブームで終わらない怖い絵本の魅力
今、子どもたちだけでなく大人も夢中にさせている「怖い絵本」。近年のブームの原動力となったのは、2011年にスタートした岩崎書店の「怪談えほん」シリーズ。人気作家たちが子どもたちを本気で怖がらせようとしている同シリーズは話題を呼び、現在第3期まで刊行継続中です。同シリーズの編者で、怪談に詳しい文芸評論家・アンソロジストの東雅夫さんに「怪談えほん」シリーズのなりたちと、怖い絵本の魅力についてうかがいました。
(取材・文=朝宮運河)
東雅夫さん
――現在の怖い絵本ブームのきっかけとなったのが、2011年にスタートした岩崎書店の「怪談えほん」です。このシリーズは、どのような経緯で生まれたのですか。
東雅夫さん(以下、東):昔話になってしまいますが、かつて「ビーケーワン」というオンライン書店がありまして(※2012年にhontoと統合する形で営業終了)、私は怪奇幻想文学専門の「社外エディター」の立場で関与していたんです。そのビーケーワンの担当者を通じて打診されたのが、怪談えほんのプランでした。詳しい経緯は分かりませんが、その担当者と岩崎書店の間で、これまでに…
2021/9/7
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2021/8/21
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怪談えほん (1) 悪い本 / 感想・レビュー
馨
本作品の絵、結構怖めな気がします。子供が読むとトラウマになりそうですがそれが目当てなのかな??皆大人になったら悪い本へと戻ってゆく。悪い本はあなたを忘れない・・・大人が読んでもぞっとします。
2016/04/17
Aya Murakami
図書館本。 悪い本に書かれた悪いことをすれば願いの叶わぬことはない。悪魔の誘惑ですね。友達がいなくなりそうですが…。ラノベや深夜アニメのような万能チート能力の代償は高くつきそうだ…なんて思いながら読み終わりました。
2020/01/22
匠
幼い頃から怪談に親しむことによって豊かな想像力を養い、想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育んだ上で、命の大切さ、人を傷つけることの怖ろしさを自然に身につけさせようというコンセプトで作られたシリーズの中の1冊。しかしじっくり読んでみると、人の悪意という心の闇をすでに知っている大人のほうが恐怖感を感じるような作りになっていた。読み聞かせするなら工夫次第で作者の目的は果たせそうだが、子どもの一人読みの場合は少なくとも小学4年生以降でないと理解しづらいかもしれない。でも絵の雰囲気はすごく好みだった。
2014/07/31
takaC
サル怖い。
2012/03/18
kou
怖い!子供の頃、読んでいたらトラウマになっていたかも・・・(汗)。読む年代によって印象が変わりそう。
2021/09/18
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