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潮新書 街場の共同体論

潮新書 街場の共同体論

潮新書 街場の共同体論

作家
内田樹
出版社
潮出版社
発売日
2016-12-29
ISBN
9784267020742
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潮新書 街場の共同体論 / 感想・レビュー

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おさむ

潮に掲載されたエッセイやインタビューをまとめたもの。内田節が絶好調です笑。父親が没落し、母親が呪縛を強めるいまの家庭。個人が原子化する中で、家族は解体されていく。それは消費社会が続くためのプログラミング。反知性主義が階層社会化を加速している。一億総クレーマー時代を生んだのはマスコミ。ぼくたちがやることは、大人になる。常識的に考える。古い物はやたら捨てずに、使える物は使う。若い人の成長を支援する。数多ある著書と言ってることは変わらないけれど、引き込まれてしまった笑。今回もまた。

2018/06/14

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

「こども」と「おとな」の違い、「身の程を知る人」と「身の程を知らない人」の違い、コミュニケーション能力とは何か、学術の課題、など。 十数冊読んできた内田本の中でも、本棚に挿しておいて再読するに値する。

2019/11/16

たかやん

ー僕たちが目の前にしているのは「問題」じゃないんです。「答え」なんです(p79)ー歴史のダイナミズムの中でいかに自分がちっぽけな存在なのか。グローバル資本主義の結果として、父親の没落・学校教育の衰退・クレーマーの増殖・労働観の変質…etc。それらをもたらしたグローバリズムとは、「どうやって誰もが皆同じものを欲しがらないようにするか」と欲望を"ずらす"数万年間かけた人類の智慧を破壊して、誰もが同じような欲望を抱き「欲しいものが手に入らない」飢餓感を植え付けるシステムへの書き換えだったのだと。

2018/12/04

阿部義彦

内田樹先生の現代を生き抜く知恵。〈学校はただ教育商品、教育サービスを売る店舗の様になり果てました。学校の先生とコンビニの店員の間に本質的差は無いんです。 〉〈今の日本は「子供」の数が異常に増殖してしまった社会です。誰もが「おい、何とかしろよ!」と怒鳴るだけで「はいはい、私がやっておきます」という人は出てこない。 〉〈僕は共同体の同胞が「自分より劣等である事」を願う様な人間を、共同体のフルメンバーとして迎え入れたくはありません 〉そう思わない人はそのままで結構です。ただ同感する人がいたら連帯しましょうね。

2017/04/08

奏市

単純化すると、今の日本の家族的・地域的共同体は昔と比べて良くないものになった(前の世代がそういう風に作ってしまった)、一人一人が自己の利益(金) の最大化にしか興味ない人間になってしまったので、そこを変えていかないと日本は存続できないといった内容。地域の火事を防ぐためには「夜回りするような暇があれば、どこかで金を稼いできて、その金で行政サービスを買う方がずっと効率的だ」と考え、「そうやって地域共同体も崩れ」たというのは、そうかなと思う。ただ、誰も真相をわかっていないみたいな主張の仕方は、読むのが疲れた。

2020/04/19

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