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黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか

黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか

黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか

作家
藤井誠二
出版社
潮出版社
発売日
2018-05-02
ISBN
9784267021329
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「黙秘権」とは何のためのものなのか? 漫画喫茶女性従業員の死の真相に迫る【インタビュー】

『黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社)

 2013年、愛知県南知多町の山中で女性の遺体が発見された。白骨化していたその遺体は、名古屋市内の漫画喫茶で働いていたKさんだった。死体遺棄の容疑で漫画喫茶経営者夫婦が逮捕されたものの、彼らは2年2か月の刑期を終え現在は出所している。それは夫婦ともに黙秘を貫き通したため事実関係が判然としなかったことに加え、白骨化した遺体からは死因がわからず、死体遺棄罪でしか起訴できなかったからだ。

 藤井誠二さんによる『黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社)は、一度はKさんを死に至らしめた事実を自供していた夫婦がなぜ、傷害致死では不起訴となったのかについてまとめている。一体黙秘権とは何のためのものなのか。藤井さんに話を聞いた。

■上申書はほぼ黒塗りで、内容がわからなかった

 事件が起きたのは2012年で、Kさんの遺体が発見されたのが2013年、藤井さんがこの事件について知ったのは2014年のこと。遺体発見時はニュースになったものの、その後はあまりメディアでも取り上げ…

2018/6/11

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黙秘の壁: 名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか / 感想・レビュー

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サトシ@朝練ファイト

事件当初、マスコミ報道で断片的には知っていたが、「死にいたらしめた」にもかかわらず犯人夫婦が黙秘した事で遺棄罪のみで裁かれた。その辺のリーガルサスペンスよりはるかに面白い。

2018/07/15

小鈴

漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか。傷害致死容疑で逮捕された元経営者夫婦は黙秘に転じ死因不明で不起訴に。死体遺棄で立件され、数年で刑務所から出てきた。不起訴になった傷害致死について詳細に語った員面書(法的な手続きによらない事前調書)を請求したものの、肝心な部分は黒塗り。この黒塗り部分が最後に明らかになるので必見だ。著者は黙秘の壁としているが、私には愛知県警の能力の無さにしか見えない。黙秘は当然の権利で弁護士の活動も否定はできない。ここまで調書をとってなぜ立件できなかったのか。被害者遺族は救われない。

2018/06/15

くれの

天網恢々疎にして漏らさずとして事件の真相に行き着いた執念の取材にジャーナリズムはかくあるべきと思いました。社会正義に反し黙秘権を濫りに振り翳す弁護人は人道的に許されず、いつかきっと社会的に断罪されるのでしょう。

2018/11/22

n75

この事件起きた当時ニュース等で全然見かけた記憶がない。本を読みながらネットで調べてみたら、尼崎事件を彷彿とさせる謎があるみたいで、そんな事件ならもっと注目されてもよさそうなのにと思いつつ読んでいたら、結局犯人夫婦の黙秘のためほとんど事件の内容が明るみに出ていないことが分かり愕然とした。そんなことってある?それがまかり通るなら今後同様なことが起こるかもしれない。弁護士の指示なんだとしたら何のための弁護士なのか。ほとんど解決していなくて闇が深すぎる。

2018/08/28

ひろか

加害者の利益を守るため、黙秘が正しく用いられることは大事だろう。しかし、被害者の人権や感情、尊厳の観点からはもちろん、加害者にとっても本当にそれが利益なのかわからなくなった。

2018/06/03

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