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和歌のルール

和歌のルール

和歌のルール

作家
渡部泰明
出版社
笠間書院
発売日
2014-11-04
ISBN
9784305707529
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和歌のルール / 感想・レビュー

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六点

枕詞から掛詞、折句から題詠と言った、現代人の常識では理解し難いものまで、高校古文よりちょいと深い感じで、鑑賞の前提となる知識をまとめた本。…実作をするには、まず、鑑賞ができなきゃ意味ないよねと思い購入したのだけど、期待は裏切らなかったです。さぁ,まず講談社学術文庫の『注解 百人一首』から行ってみようか。

2014/12/04

syaori

和歌の修辞はラッピング。恋人や友人や目上の人に捧げる贈り物を美しく装うもの、それが和歌の技法。長い歴史のなかで時に過剰になることもあるその包装を解き、包みのなかの送り主(詠み手)の心を取り出すべく、和歌の代表的なルールを教えてくれる本。有名な歌を例にとりながらの分かりやすい説明なのでちょっと構えてしまう人でもお歌が身近に感じられるはず。何より書き手たちの、ただ読んで感じるだけでなく、ラッピングを解くコツを理解し、楽しみ、和歌に親しんでほしいという思いが随所に感じられ、久しぶりに和歌が読みたくなりました。

2018/02/23

buuupuuu

自分のような右も左も分からない人間に、肩肘張らない言葉で和歌の面白さを伝えてくれる。様々な技巧や決まり事がどのようなものであるか、例として取り上げた和歌を一首一首解説しながら教えてくれるから分かりやすい。例えば、序詞によって心情に繊細な形が与えられることだとか、本歌取りによって重層的で複雑なイメージが表現されることだとか、題詠が普遍性を追求する意識と関わっていることだとか。取り上げられた和歌の中では紀貫之の「袖ひちて」の歌が印象に残った。季節が移り変わる中で姿を変えていく水のイメージが鮮やかだと思った。

2023/02/04

かふ

『古今集』や『新古今集』の和歌の技法を論じたもの。このあたりの技術論は凄いもので、日本の文芸モダニズム(ルネサンス)はこの頃にすでにやり切っているのだった。わずか31文字でその方法論だけ覚えてしまえば簡単というが、どうしてその31文字の中で最大限、恋する相手にラブレター(恋歌)を贈るというテクニック(装飾したラッピングで見せる)があったのだ。小野小町とか在原業平がスターだったのもこのへんの技術論をサラッとやってのけたからだった。

2023/08/19

ほうすう

枕詞や序詞、掛詞などの和歌の用語をわかりやすく解説してくれている。解説を読みながらこの和歌ではこういった技法が使われているのですよと読んでいるとなんとなくわかった気にもなるが、他の和歌を詠みながらこんな技法が使われているのだなと分かるかというとどうなんだろう…。ただまあいきなり歌集に触れるよりも先に読んでいてよかったと思う。親切な入門書。

2020/10/17

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