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人間滅亡的人生案内

人間滅亡的人生案内

人間滅亡的人生案内

作家
深沢七郎
出版社
河出書房新社
発売日
2013-07-13
ISBN
9784309021942
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人間滅亡的人生案内 / 感想・レビュー

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鈴木拓

学生運動が盛んだった時代だろうか。若者たちの悩み相談的な投稿に、逆説的な皮肉も込めて応える深沢七郎の言葉。著者の意見に納得したり、あるいは自分は違うなと思ったり、そうやって読み進めているうちに、ただただ純粋に生きようと思えるようになる。

2022/01/06

ゆるり

TV番組で、死にたくなった時読む本として紹介されていた。’67〜69年の人生案内(投稿者は若者多し)。なるほど回答がぶっ飛んでいる。悩むのがバカバカしくなるほどに。昔1度だけ読んだ(たぶん)北方謙三さんのお悩み相談室を思い出した。深沢さんのことは知りませんでしたが、楢山節考を書いた人らしい。日本経済は右肩上がり。言葉遣いがレトロ。悩みの内容が途中から同じ様に感じ、パラパラ読みに。ヒマだと考えすぎが多くなるよね。ぼーっと生まれてきたのだからぼーっと生きていれば良い…なるほど楽になれるかも?

2023/01/13

Yusukesanta

うーむ、おもしろい!深沢七郎の回答は、だいたい悩みというのは近代人特有のぜいたくなことでして、そもそも人間は地球にへばりついたアブラムシのごとき卑小な存在・生物・自立体。んなもんだから、まず食べるために働こう女or男つくれなにもしないことがいちばん幸せ人間なんてぜんぶニセモノだから本物になどならなくてよいのです。小説は、誰かのためでなく自分でおもしろいとおもったものを書くのです、とか。読んでてむっちゃくちゃ気が楽になってくるのはよいのことなのかわるいことなのか。そして若者は昔も今も変わらないですナー

2015/12/02

じじちょん

NHK理想的本箱「もう死にたいと思った時に読む本」で紹介されてたので読んでみた。1960年代の若者の悩みが中心。筆者も指摘しているが、生活のトラブルというより、内省的な内容やアイデンティティが揺らいでいるという内容が多い。筆者は否定せず、批判したり励ましたりしているが、その方向性が独特。突き放した文章表現だけど、人間という種を特別視せずに俯瞰したとらえ方は一理あるので納得してしまう。「忘れる」という智能を人間はもっている、恋愛というものは一種の精神病だから免疫をつける、とか。いや、好きですよ。こういうの。

2023/10/29

鈴木 千春

1971年の復刊本。 若い世代人であろう方々の投稿相談に、氏が答えている。概ね「何の欲も無い生活」者からのものに「てめえの食うだけは働くのです。」と返答する。 「何の欲も無い」と言っている人の考えを滅亡させる事。だと。 この頃から50年。変わらない人心。 『楢山節考』『笛吹川』での印象から、本作で理解が深まったように感じました。 氏の作品は、生活者、人間社会を、感情を混じえず、俯瞰的に(タンタンと)書き記しているのでしょうか。 読み人が、それぞれ感情をのせていく。 そんな表現方法の作品は再読してみるかぁ〜

2022/01/10

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