KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

お金がない! (暮らしの文藝)

お金がない! (暮らしの文藝)

お金がない! (暮らしの文藝)

作家
赤塚不二夫
平松洋子
高野秀行
出版社
河出書房新社
発売日
2018-12-11
ISBN
9784309027630
amazonで購入する

「お金がない! (暮らしの文藝)」のおすすめレビュー

「お金がない!」税務署の取り立て、金銭トラブルで裁判沙汰…今だから語れる作家たちの極貧生活

『お金がない!』(河出書房新社)

 日本においてお金というものはあまり良い印象を持たないことが多い。執着するのは傍目にみっともないが、かといってお金がなくては生きてはいけない。ことに、仕事への対価などの確認は極めて重要なことなのだが、日本では好まない人が多いらしい。ところが、他人の懐具合を探るようなことは嫌いではない。なんともおかしなものだ。常々、日本人のお金に対する感性の面白さを考えているところに目に入ったのが『お金がない!』(河出書房新社)だった。

 何が興味深いかといえば、29名もの著者はそれぞれ文学や漫画、映画と、多方面の業界で活躍した、または活躍中の著名人ばかりという点だ。すでに故人になっている方も多数いるのも貴重といえよう。成功した人の多くは、何らかの苦労を負っている人が多い。これは参考になりそうである。

 本書は、すべてがお金にまつわる苦労話ではない。それぞれに何らかの「お金にまつわるエピソード」を寄せている。税務署の取り立てに裁判沙汰など重いものもあるが、他人を食事に誘ったものの、所持金が少なく肝を冷やしたという軽いものまでバリエーシ…

2019/2/5

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

お金がない! (暮らしの文藝) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

かっぱ

【図書館】太宰治から赤塚不二夫まで。お金にまつわる文章を切り取った29篇。タイトルは「お金がない!」ですが、赤貧といったヒリヒリしたものではなく、どこか余裕を持った内容が多い。そして笑える。佐野洋子、蛭子能収、中島らも、宮沢章夫、高野秀行、坂口安吾、水木しげる、太宰治、杉浦日向子がおもしろかった。

2019/06/14

あじ

金銭感覚を千姿万態集めたアンソロジー。『ゲゲゲの女房』極貧時代が脳裏を掠める水木しげる「貧困のなかで結婚をする」。流浪旅をした百円紙幣の成就が懐を温める太宰治の「貨幣」。高野秀行の「守銭奴の叫び」も五本の指に数えたい一篇だ。【暮らしの文藝シリーズ】の中で“お金”が一番好き。冴えたオリジナリティを発揮するコラム企画もユニーク。

2019/02/21

メタボン

☆☆☆ 貧乏やお金にまつわるエッセイ、短篇を集めたアンソロジー。面白かったのは、夢野久作「お金とピストル」、高野秀行「ドケチ男「守銭奴」の叫び」、寺山修司「手相直し」、太宰治「貨幣」、星新一「消えた大金」。

2019/12/24

yomineko@猫と共に生きる

この本を教えて下さったマイ読のもすけさん、有難うございます!とても面白かったです!特に水木しげる先生の貧乏物語は本当に凄まじいです。赤塚不二夫さんも面白かった。なんだかんだでみんな「お金がない」状態を楽しんでいて爽快。

2019/02/11

ひさか

2018年12月河出書房新社刊。29人の作家によるエッセイ、小説、マンガのアンソロジー。お金のことと、お金に絡む仕事や暮らしのことを29人が語ります。タイトルに惹かれて読みました。金額こそ出てこないものの、何々を買った買えないという記述もあり、なんとなく額が、想像できる話もあって面白い。多彩な考え方や、生活レベルな話が収録されていて、興味深く、楽しめました。

2021/02/23

感想・レビューをもっと見る