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高峰秀子の反骨

高峰秀子の反骨

高峰秀子の反骨

作家
高峰秀子
出版社
河出書房新社
発売日
2020-04-24
ISBN
9784309028804
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高峰秀子の反骨 / 感想・レビュー

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chiyo

★3.5 著者の他作品と同じく、自分を下手に飾らず、芯がしっかりと通り、全てに於いて潔い。講演やインタビュー等、口語体の文章が多かったこともあり、ぽんぽんと繰り出される言葉が面白い。そして相変わらず、夫・松山善三との仲睦まじい様子が微笑ましい限り。ただ、これまでに色々な著者の作品を読んできたこともあって、何かで目にした文章と内容が被るものがあるのは否めない。が、市川崑の映画「東京オリンピック」についての言及がとても興味深かった。彼を庇って声を上げたことは知っていたけれど、その文章をちゃんと読むのは初めて。

2020/08/06

GO-FEET

《五歳で子役になってから五十年余りの映画生活で、尼さんとお化け以外は全部やりました。学校の先生、看護婦、タイピスト、ニコヨンのおばさん、お姫さま、奥さん、女工さん、お百姓さん、お妾さん、バーのマダム、芸者、女子大生、おばあさん、女医、ストリッパー、全部やっちゃいました(笑)。ありとあらゆる女性に化けて、芝居をしてまいりました。  出演本数は、こんなものは多けりゃいいというものではありませんけれども、四百本ぐらいになるようです。》(44頁) 個人的には〈若尾文子〉の次に好き!といっても過言やない日本の女優。

2023/07/23

アーク

高峰秀子氏って、日本映画界に名だたる大女優でありながらすごく気さくで意見をはっきり言う性格だったのが分かる一冊だな。映画や女優業を自分で「好きではない」なんてぶっちゃけてしまう人なんて、他にいないよな。そんな中でも仕事に対するプロ意識や私生活の美学、そして夫に対する愛情などなど、高峰秀子氏の人間臭い一面が存分に伝わってくる。氏の映画を観たことのある人なら読んで損はない一冊。

2020/06/11

夏野

高峰秀子のエッセイ集。すべて単行本未収録。冒頭の講演私のおいたちで義母との愛憎と確執をはっきりと語る姿勢に圧倒された。文章は短いものから長いものまでさまざまですが、どれも高峰秀子の生き方や好みがはっきりみえて面白いです。高峰秀子の養女となった斎藤明美が書かれたあとがきも良かったです。

2020/09/12

びーる

次々と飛び出す言葉の根底に一貫して流れるのは、責任感とプライド、そして大きな諦め。こうなっちまってるんだから仕方ない、私がやれるところまでは一生懸命努めさせていただきます、って感じかな。私は、愛するって自分の時間を相手のために使うことだと最近とみに思うのだけど、映画を愛し、夫を愛した人生…やっぱカッコいいな。

2020/10/06

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