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福島モノローグ

福島モノローグ

福島モノローグ

作家
いとうせいこう
出版社
河出書房新社
発売日
2021-02-25
ISBN
9784309029498
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福島モノローグ / 感想・レビュー

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アナーキー靴下

自国観とは故郷の投影に近いものだと思う。私の故郷は埼玉なので日本イコール埼玉。暮らす分には不満はないが、これといって誇れるものはなく、テレビで知る程度ではまわりの地域がどこも素敵に見えた。この本には、福島の人たちの言葉、震災、今、そして未来への想いが詰まっている。悲惨な体験や大切なものを失った悲しみを想像すること以上に、それを越えて今を生きる人を想像することは難しい。同じ日本に暮らしながらきっと違う日本。国は自国観の集合だ。福島の人が語り続けてくれることで福島を知り、日本のイメージは日本の形を維持できる。

2021/03/17

ぐうぐう

『想像ラジオ』で語り過ぎたと、いとうせいこうは言う。だから、今度は聞く番だ、と。福島の人々の語りに、ひたすら耳を傾けて出来上がったのが本書だ。これまでも被災者の言葉を聞いたつもりになっていても、テレビや新聞といったフィルターを通して知ることがほとんどで、そこには報道する側の主観や、もっと言えば作為が混在しがちである。ただ黙って、耳を澄まし、話を聞くという行為は、実はとても難しいのではないか。いとうは、それを本書で行なっている。とはいえ、あとがきでいとうが述べているように、それでもここには、(つづく)

2021/03/05

pirokichi

11人の女性が語る8つのエピソード。防潮堤のコンクリート、そこに刻まれた魂の言葉、を思わせる装幀。ローマ字の見出しは只ならぬ出来事を淡々と差し出す。語られるのは正直で飾らぬ言葉。私はつい必死に耳を傾ける。「富岡は〈コーヒーだっぺ、これ〉、いわきは〈コーヒーだっぺよ〉、富岡から北は〈コーヒーだべ〉、福島は〈コーヒーたべした〉、白河は〈コーヒーだない〉、郡山は〈コーヒーたばい〉、会津は〈コーヒーだなし〉」…方言の豊かさに、人々の切なさと力強さを感じた。

2021/03/12

真琴

「『想像ラジオ』では語りすぎた。今度は自分が聴く番だ」「聞く仕事、聞き屋稼業みたいなものが特に災害の後には長く必要なのではないかと思う」と、せいこうさんは言います。災害などの情報はテレビや新聞なのメディアなど「外の声」。それをせいこうさんは、何度も何度も、ただ聞き自分の影は消すようにした。彼は「中からの声」を聞き続けた。被災者にとって、忘れたいこと忘れられないことはあると思う。でも、伝えたい。と言う声がある限り、私たちはその声を受け取っていかなければならないのかもしれない。そして、忘れず風化させないこと。

2021/04/02

はる

東日本大震災を経験された方たちから聞いた話をいとうせいこうさんがまとめた本。プロのカウンセラーや医師によるものではない聞く仕事、聞き屋稼業というのもなるほど必要かもなと思った。 想像ラジオも読んでみたい。

2021/04/12

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