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100歳の少年と12通の手紙

100歳の少年と12通の手紙

100歳の少年と12通の手紙

作家
エリック=エマニュエル・シュミット
阪田 由美子
出版社
河出書房新社
発売日
2010-10-21
ISBN
9784309205526
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100歳の少年と12通の手紙 / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

白血病でもうすぐ死ぬことが分かっている10歳の少年が神様に手紙を書く物語。100歳となっているのは1日を10年と考えるためだ。強烈な印象を残す物語で、自分の生き方を見直してみたくなる。少年を支えるボランティアのローズさんの存在が温かい。透き通るような美少女のペギーとのブラトニックな恋が泣かせる。元気で長生きするのが幸せなのかもしれないが、このオスカーのように短いながらきらめくような人生を送る人もいるに違いない。オスカーは最後の10日間で濃密な人生を生きたのだと信じたい。

2016/04/10

キジネコ

小児終末医療を材に選ぶ難しい仕事を作家はこなしました。10歳の少年オスカーが死に向かう12日間に神様との対話をする為に手紙を毎日書き始めます。サンタの裏切りによって神の存在など金輪際信じていない少年がボランテイアスタッフのローズさんや病棟の子供達との交流を通じて驚くべき成長をみせます。生、死、信仰、神について語られるシンプルで哲学的な考察に思わず頷きつつ 所詮は…と嘯いていた私自身の冷めた目が何時か物語世界から届く問いに潤み始めました。「病気は死と同じだよ、事実であって罰じゃない」が胸にズンと響きました。

2018/01/09

ショア

死に近づくごとに人生や肉体や神様の意味を悟っていく白血病の10歳の少年。サンタクロースしか信じていなかった少年が半信半疑で始めた神様への日記。1日で10年歳をとる設定により思春期から青年中年初老と日記の中で100年の人生を仮想体験する。100歳で彼は言う。人生は贈り物じゃなく借り物。だから人生に恥じない生き方をしないと。そのためには歳をとったら人生を味わうセンスが必要。

2022/07/10

ののまる

「人は年を取れば取るほど、人生を味わうためのセンスが必要になる」 「思ってることを。思ってるけどいわないことを打ち明けるんだよ。そのままにしておくと頭にこびりついて離れなくなるからね。新しい考えが生まれる余地がなくなって、だめな人間になってしまうんだ。話さないと、あんたの頭の中は古臭い考えでいっぱいになってしまうよ」。映画も観たい。

2016/04/16

けんとまん1007

人の成長とはいったいどういうことなのだろうか?どういうふうに成長していくものだろうか?そのきっかけは何なのだろうか?と、いろんなことを考えさせられた。年齢、身体的年齢と精神的年齢、文化的年齢など、いろいろあるんだろう。こういうふうに変化することこそ、成長なのではないかと思う。人を慮ること・・ここに尽きるのだろう。そして、謙虚さだと思う。

2014/04/13

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