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もう行かなくては

もう行かなくては

もう行かなくては

作家
イーユン・リー
篠森 ゆりこ
出版社
河出書房新社
発売日
2022-05-17
ISBN
9784309208527
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もう行かなくては / 感想・レビュー

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ヘラジカ

ある男性の日記に注釈をつける形で語られるもう一つの人生。喪失と不在が与える意味や影響についての深遠な問いかけが、平行する二つの生のなかで繰り返される。やはり並外れた筆力。非常に複雑な構造をしていて厚みもある作品だった。決して気軽に読める小説ではないが、作者自身の経験を以って為される探求には尋常でない迫力がある。息子の自死を契機に着手された小説かと思いきや、なんと作中の死との重なりは執筆中偶然の出来事だったらしい。解説を読んでから読み直すと、リリアの独白に更なる色味が見いだせるかもしれない。とても良かった。

2022/05/23

ズー

正直読み始めて三分の一ぐらいまでは、「えーこのノリでこのページ数読むの?キツー!」と思ったのだが、読み進めるにともない、ひきこまれ、愛する?人の日記にコメントを添えながら、記憶を呼び起こしていくリリア。その関係性、思い、そして娘の…色々でまるで自分も身内にでもなったかのような感じで引き込まれた。あとがきでこれまた衝撃的事実を知り、よりこの作品について考えさせられた。

2022/07/21

星落秋風五丈原

第一部、第二部は語り手の一人称だが第三部で彼女の意図が明らかに。

2022/06/11

algon

高齢のリリアは孫娘にあて長女であり孫娘の母親でもあるルーシーの自死の事、そしてルーシーの父親ローランドについての長い手紙を書く。そこにはローランドの日記と、リリアを忘れ自分の子が生まれたことも知らない彼が生涯愛した女性シデルについて書かれていた。ルーシーの自死の際も涙を流さなかったリリア、彼女は独善、傲岸ともいえる性格で3人の夫、5人の子どもと相対してきた。しかし毒舌を吐きながらもローランドへの思いとルーシーの自死に執着してきたのだった…。少々特殊な性格の老女リリアの頭のキレと毒舌ぶりはかなり閉口したが。

2022/09/08

Acha

またも喪失だ。シニカルな主人公の目線は悪くないが、繰り返されるのはろくでもない男の世迷い言でまあまあうんざりする。彼に魅力がないので彼女の執着に全く共感できないのだが、人の業とはそういうものかもしれない。などと悦に入ったところで、彼も彼の愛人もやっぱどうでもいいしな、とげんなり読み進むに、次第に主人公の言葉が降り積もり、少しずつ見えてくる一人ひとりの本質。そして、決め台詞なのだ。あああ、そう来たかー。最後の一言で一気にぐっと来る。多分次作も読むなあ、これは。

2022/09/03

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