死者の書 (河出文庫 て 1-11 寺山修司コレクション 11)
死者の書 (河出文庫 て 1-11 寺山修司コレクション 11) / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
「一篇の詩が生まれるためには われわれは多くのものを殺さなければならない」(田村隆一)
2015/02/03
早乙女まぶた
寺山修司は考える人だ。「林少年論」の内容なんて、多くの大人にとって「子どものやることだから」とレッテルを貼って安心するだけの事件だ。ああ良かった、子どもは犯罪者じゃなくていたずらっ子だったのだ。ということにしてそれをなかったこととする。それはほぼ無意識のレベルで起きていることなので、こうして考える人のことばではっとしてからでないと気づきにくい。寺山修司のユニークさは案外、センスだけから由来するものではなくて、他の人が考えずに済ませていることまで手当たり次第に考えた結果なのかもしれない。
2012/07/04
Genki Osajima
ぼくはまだ人を殺したことがない。だが、そのことはぼくの名誉でもなければ、汚辱でもなく、ただ機会がなかったというだけのことにすぎないだろう。 取り上げられている話題や事件は(当然ではありますが)二昔ほど前の事柄ですので、聞き慣れない名称も多くあります。けれどそれらは著者の倫理観や価値観を知るのに障害にはなりません。物語や戯曲といった作品、その行間から垣間見える虚無が評論という形で浮かび上がってきます。
食パンの耳
2017年 58
2017/07/02
ひなた*ぼっこ
立花隆がこの本に自殺のすすめが書いてあるって紹介してたのだけど、載ってないぞよ。作品を間違えたかな。犯罪の政治学は面白かった。
2017/06/24
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