チョコレート革命 (河出文庫―文芸コレクション)
チョコレート革命 (河出文庫―文芸コレクション) / 感想・レビュー
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センセーショナルだ。まさしく革命という名がふさわしい。大人になった今読んでも、胸がドキドキ高鳴ってしまう。それは、至るところに仕掛けられたトラップのように連鎖反応を起こしていく。単なる独立した短歌ではなく、そこにある物語を紐解いているような感覚にさえなってしまう。ここにはきっと人には言えない想いが残り香としてまとわりついているにちがいない。そうやって読者を惹きつける。人の心を揺さぶるものというのは、そこに強い想いがあり、忘れられない感情がある。だからこそ、その想いや感情を言葉にたくすのではないだろうか。
2014/03/19
太田青磁
優等生と呼ばれて長き年月をかっとばしたき一球がくる・蛇行する川には蛇行の理由あり急げばいいってもんじゃないよと・年下の男に「おまえ」と呼ばれいてぬるきミルクのような幸せ・「気分」と言う割り切れぬ語で返事する我を許せよ我の気分を・一億総中流となり中流の我ら貧富の誤差にこだわる・思い切り見つめることの言い訳の小道具となる日もあるカメラ・十歳の少女の記憶に父として刻まれてきし君の十年・つり橋の真ん中に来て立ちどまるここから下ろしてみたき垂線・ぶらんこにうす青き風見ておりぬ風と呼ばねば見えぬ何かを
2014/05/28
KI
その傷に 効きますようにと チョコレート その優しさが 身にしみるのです
2018/08/20
pino
不倫中の知り合いに貸したら戻ってきませんでした。
2012/03/02
なつ
創作のため、感性を刺激しようと今更ながら、初読。もちろん、俵万智さんが好きで、短歌が好きということもあるけれど。やっぱり、ゾクリときました。わかる!と感じたものから、切なくなるものから、色とりどり。じんわりと心に染み込む。恋愛の苦しみが痛みとなって胸をさす。そんな「チョコレート革命」
2014/09/25
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