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金毘羅 (河出文庫)

金毘羅 (河出文庫)

金毘羅 (河出文庫)

作家
笙野頼子
出版社
河出書房新社
発売日
2010-09-03
ISBN
9784309410371
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金毘羅 (河出文庫) / 感想・レビュー

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かっぱ

生きにくさの原因は自分が金毘羅だったから。その後は「金毘羅なもんで」、「金毘羅としては」など、自分が金毘羅であることを疑うこともなく話が進んでいく。日本の様々な神が登場するが、自分は金毘羅。勉強不足なもので、神界における金毘羅の位置がどのようなところにあるのかいまひとつ分かっていないが、とにかく、金毘羅の中に「私」というものの存在を見出したということなのだろう。おもしろい。

2015/01/12

あ げ こ

『金毘羅』と言う頂点…。最強…。生きて行くにはやはり、笙野頼子が必要であると思う。どんどん強くなって行く…。強固に輝いている…。網羅する。見逃さない絶対に。余す所なく掴んで固めて行く。是正する。解きほぐす。書き換える。無力化する。確立する。確立する様を目撃していると言う感覚。確立して、更にそこを超えて行く。覚醒。脱皮。強化。完全体化。すべて言葉を以って。やってのける。言葉を際限なく駆使して。やってのける。力強く、激しく、けれど冷静に、至極冷静に。やってのける。『金毘羅』と言う救済、祈り、個人信仰、一代記…

2019/10/16

SAT(M)

4ヶ月かけて少しずつ読んで、やっと年が変わる前に読み終わりました、っていうくらいクセが強い本でした。「世の中生きずらいのは、私が金毘羅だからだ」ということを繰り返し説く私小説的作品。執拗なまでのフィールドワークと日本神話の読み替え、そして新しいカウンター神話の構築、その裏にあるのは家族・政府・世の中への恨み辛み…そりゃ読むのに時間かかりますよ。主人公の繰り広げる「戦い」は、現代となってはどこか的外れな気がする、というのが正直な感想。作者が生きた「昭和」が色濃く出ているせいなんでしょうかねぇ。

2017/12/31

塩崎ツトム

エネルギーだけはギンギラといきり立たせつつ、読者を置いてけぼりにするモノローグ。話そのものは興味深かったけど、新井素子的言文一致で「私=金毘羅」の信仰ホットスポットが語られて、ページをめくる速度こそ悪くなかったけど、ドッと疲れた。タイトルから宗教的啓示を求める人は悪いことはいわない。一種の劇物なので、読まないか、用法・容量を守って医師・薬剤師の指導にしたがって読もう。

2015/03/06

a43

時間かかっちゃったな。 あとがきよかった。ミルキィ・イソベ×笙野頼子ってなんでこんなにかっこいいんだろう! 解説は最後の2行以外頭に入らなかった 笑 修羅種種種…ほんとのことに思えるからすごい。※ところで、この金比羅ふねふね♪は何才くらいまでの人が歌えるのかな。わたしはこれ読むまで知らなかった。

2014/08/30

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