読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

きみの鳥はうたえる (河出文庫)

きみの鳥はうたえる (河出文庫)

きみの鳥はうたえる (河出文庫)

作家
佐藤泰志
出版社
河出書房新社
発売日
2011-05-07
ISBN
9784309410791
amazonで購入する Kindle版を購入する

きみの鳥はうたえる (河出文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

いたろう

(再読)映画が公開されるということで、映画を観る前に何度めかの再読。函館三部作と言われた佐藤泰志の映画化作品「海炭市叙景」「そこのみにて光り輝く」「オーバーフェンス」で、少なくとも函館を舞台にした佐藤泰志作品の映画化はもうないのかと思っていたので、この作品が舞台を原作の東京から函館に移して映画化されたのは、うれしい限り。キャストの名前を見て、てっきり主人公の役が染谷将太で、静雄が柄本佑だと思ったら逆だった。この配役は全く意外。この映画を起点に新函館○部作とかできたらいいのに。だとしたら、次の作品は・・・。

2018/08/28

アマニョッキ

佐藤泰志の作品が好きだ。ストーリーや文章がどうこうではなく、それはもう本能で好きな気がする。閉塞的で逃げ場のない若者の姿を描く佐藤泰志の視線はいつも優しい。若い映画監督さんがこぞって撮りたがるのもわかる気がする。こういう作品を彼らの感情を掬いながら上手に映像化できたらさぞかし気持ちいいことだろうと。「きみの鳥はうたえる」というタイトルは佐藤泰志自身の心の叫びにも聞こえて、あなたの作品は今もきちんと読み継がれていますよと教えたくなる。もっともっと佐藤泰志の作品が読みたかった。

2018/09/17

いたろう

(再読)言わずと知れたビートルズの名曲「And Your Bird Can Sing」。ジョン・レノンが生きていれば50歳の誕生日に自死(発見は翌日)した佐藤泰志が紡いだ珠玉の物語――。その歌詞And your bird can sing.But you don't get me.に周囲から理解してもらえない作者の苛立ちを読み取るのは穿ち過ぎか。同年代の村上春樹と比較される佐藤泰志だが、村上春樹の小説の主人公はインテリで安全なところから物事を俯瞰しているのに対して、佐藤泰志の小説の人物は社会の底辺にいる。

2014/05/10

ω

映画「そこのみにて光輝く」の作者、文壇デビュー作ω これは、久々の純文学。私が本に求める読書体験そのものだった。静かで遠回しな死生観。芥川賞に五度ノミネートされ受賞を逃した作者は何を思い自死を選択したのか……

2020/10/18

naoudo

嫉妬、裏切り。夏目漱石の「こころ」を想う。「きみの鳥はうたえる」「あんたは友達をかばう気がないようだね」「人殺しをかばうわけにはいかないでしょう」「草の響き」自律神経失調症の青年がランニングをする。走りながら、どんどん悪くなっていて狂人に向かって突き進んでいるような気のする時がある、と彼はいった。「いいじゃないか、もう」「そうなんだ。もし僕が時々、思ったり感じたりするように完全におかしくなって、病室に閉じ込められても後悔しないよ」それも僕の生命のひとつの軌跡には違いないのだから、と考えながら彼はいった。

2018/09/26

感想・レビューをもっと見る