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クォンタム・ファミリーズ (河出文庫)

クォンタム・ファミリーズ (河出文庫)

クォンタム・ファミリーズ (河出文庫)

作家
東浩紀
出版社
河出書房新社
発売日
2013-02-05
ISBN
9784309411989
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クォンタム・ファミリーズ (河出文庫) / 感想・レビュー

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syaori

SF。複数の並行世界を渡る主人公の物語が語られます。彼は並行世界を世界の戯画と評しますが、この物語全体が人生の戯画のよう。並行世界の存在は現実がただひとつではなく生も一回限りではないという世界観を開くのですが、私達も様々な選択とそれにより失われてしまった可能性を思いながら生きている。本書では、ある人物がこれを別の人生を夢みるためではなく「この人生を肯定するために使わなければ」と言うように、運命や人生に意味を求めることの愚が「この人生」を肯定することの意味が、家族の物語の中に昇華されているように思いました。

2021/09/21

ソラ

自分の読解力のなさからややこしい作品だなぁと思ったけれども、なんとなくの理解で面白く読めた。

2013/03/11

SOHSA

やはりこれは真実はSF小説でも純文学でもないのだろう。東浩紀の思想と哲学を著した一作品というべきか。確かにあちこちに散種されたメタファをひとつひとつ丁寧に拾い集めれば、今まで東が語ってきたことと結合して新しい景色が見えてくる気がするのだが。しかしそれを東がこうした形式で呈示することにどんな意味と意義があるのだろう。それともそこに意味を求めること自体何ら意味のないことなのか。いずれにせよ読み切れていない。再読の要あり。

2013/03/27

ichiro-k

倒錯した性的描写表現辺りから、古くは「埼玉連続幼女誘拐殺人事件(宮崎勤)」や「秋葉原通り魔事件(加藤智大)」を思い出し、著者の風貌(トッチャン坊や)と相まってまったく読む気が失せ、読了ならず。世の中にこうしたモノを出版する人間が生息することは否定しないが、私の残り少ない時間内では関わりたくない作品内容と世界観。

2013/02/14

Bartleby

こうもありえた、こうすることもできたはず、そういう思いに人はどうしても捕らわれてしまい、そこから後悔や罪の意識が生まれる。誰でもぶつかりうるこの問題が並行世界が実在する(かのように見える)設定の中で劇的に描かれている。無数のありえたかもしれない世界・人生に翻弄される主人公が最後に言う、「僕はただ愛するものだけを愛せばいい」という言葉は、この問題に対しての著者なりの回答なのだろう。その言葉をどういう風に受け取るべきか、読んでからしばらく経つけれどまだうまく消化できずにいる。

2013/10/16

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