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貝のうた (河出文庫)

貝のうた (河出文庫)

貝のうた (河出文庫)

作家
沢村貞子
出版社
河出書房新社
発売日
2014-03-06
ISBN
9784309412818
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貝のうた (河出文庫) / 感想・レビュー

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てれまこし

転向文学の白眉ということで読んでみたが、特に興味深かったのは父親との愛憎関係であった。芝居にしか興味がなく自分や母を愛してくれない父への反発から教師を目指すが、結局女優になってしまう。革命運動への参加も、どうも親への反発と無関係でない。そして恐らく転向も(「お前の親は泣いておるぞ」は転向の殺し文句)。考えてみれば、人類の歴史は階級闘争より前に世代間闘争がある。プラトンの哲学もロシア近代文学も世代間闘争から生れた。明治維新のごときも若者の老人支配への抵抗である。社会とは親が子の尊敬を失わないかぎりのもんだ。

2018/07/13

さえ

これほど地に足の着いたしっかりとした女性でも若い時は人に流されたり、騙されたり、自分を見失ったり、もがきながら生きていたのだと励まされる1冊。最後の終戦の日の場面も良い。ただ、最初の方に誤植がチラホラ、、、。残念。

2015/02/14

Naoko Hara

波瀾万丈な半生を描かれた作品と聞き、どんな気丈な心構えで臨まれたのかと読み出してみたら。 …確かに大変な時代を生き抜いた気丈さはあるものの、華やかな花街近くに生まれ育ちながら、真面目で素朴で素直で、不器用な、愛らしい人間性に「下町娘」と繰り返し書かれたその特徴を、愛さずにはいられなくなるのでした。

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