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風のかたみ (河出文庫)

風のかたみ (河出文庫)

風のかたみ (河出文庫)

作家
福永武彦
出版社
河出書房新社
発売日
2015-07-04
ISBN
9784309413884
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風のかたみ (河出文庫) / 感想・レビュー

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つねじろう

舞台は京都と云うより京の都。時代は平安後期で王侯貴族が栄華を誇り武士と云うよりもののふが登場し陰陽師は暗躍、姫様は直接ご尊顔を拝す事なんかとてもじゃない。御簾越しの香の薫りと衣擦れの音と鈴のような声でメロメロになるそんな雅な感じのお話。そりゃ信濃の国から出てきた田舎者の若者が目が眩んでしまうのは仕方がない。でも周りは福永武彦らしい美しく優しくも優柔不断の中途半端な大人達ばかりで、結局人間の弱さが露呈し破綻する。哀れさや無常観は漂ようけどそれが案外この時代の貴族的倦怠感を表しててそれはそれで良かったりする。

2015/08/11

るぴん

図書館本。新聞の書評で「名作、復刊」と書かれていたのが気になっていた本。今昔物語をベースにした、平安の恋愛絵巻。信濃の武士・次郎信親は中納言家の萩姫を慕い、萩姫は蔵人少将安麻呂を想い、笛師の娘・楓は信親に恋をする。身分の違いや陰陽師の幻術や百鬼夜行などが絡み合い、盗賊・不動丸の登場で物語はより複雑に面白くなっていく。登場人物達は皆頑固なほど一途で、恋に命懸け。最後は儚さと虚しさが余韻として残る。初めて知る言葉や美しい表現がたくさんあって、勉強になった。

2017/07/10

しゅてふぁん

今昔物語を材にとった王朝ロマン。今昔物語はほとんど知らないので、どこをどう材に取ったのかはわからなかった…。姫だけではなく貴公子もはかない感じが、平安時代の恋愛モノだなと思う。大宮人をも凌ぐという次郎の笛の音が響く闇夜、和歌を詠み交わす恋。百鬼夜行や陰陽師の世界。いいなぁ、平安時代。盗賊が出たり、鬼が出たり、雅なだけの話ではなかったけれど、王朝ロマンは楽しめた。

2017/02/14

煌びやかな王朝物の恋愛話と思っていたら、なんとも遣る瀬無い読後感です。誰も幸せになれなかった。切ない。

2015/10/08

ひさしぶり

信濃の国より大伴次郎信親が京に上がる途中で出会う法師(陰陽師 智円)が場面毎に鍵を握る。笛師の娘 楓 →次郎信親 →中納言の西の対屋 萩姫 →左大臣の末子 安麻呂 。一方通行の恋慕に、不動丸なる賊集団が絡んでくる。どうなることやらの最期が哀れに尽きる。「…風ぞむかしのかたみなりける」うら寂し。とお〜い昔の想いを満喫。今昔物語翻案小説。

2019/07/17

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