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ビリジアン (河出文庫 し 6-8)

ビリジアン (河出文庫 し 6-8)

ビリジアン (河出文庫 し 6-8)

作家
柴崎友香
出版社
河出書房新社
発売日
2016-07-05
ISBN
9784309414645
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ビリジアン (河出文庫 し 6-8) / 感想・レビュー

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アマニョッキ

読み終えてひとつ、ため息。素晴らしい。小説ってこんなに自由でいいんだ。いろんな時代の自分がタイムマシンに乗って、過去や未来のなんでもない自分を覗きに行ってる感覚。そこには関西弁を喋るジャニスやルーリードやマーサ・プリンプトンや見知らぬおっさんがいて、夢現わからずのまま物語がすすむ。記憶のコマ送り、それが人生ならば切り取ってみることも可能。ラストの一章、そうきましたか。やられた!オシャレ!ぬーっ!てなります。意味わからんレビューですが、もっとたくさんの方に読んでほしい挑戦的作品です。

2017/10/10

翔亀

この作家は「寝ても覚めても」の一瞬の断面を切り取る視覚の鮮やかさと、その視覚が空間と時間を自在に駆けめぐり交錯する<技法>に驚嘆したものだが、通俗的ストーリーとそぐわない憾みがあった。今年になりようやく文庫化(原著は2011)された本書は、その<技法>にふさわしい内容を得た、と思う。語り手の山田解の十代の回想なのだが、小学校時代と中学時代と高校時代の断片(20の連作短編だが、それぞれがさらに断片化されている)が一貫したストーリーなく順不同で並べられるのである。それが何故、読ませるかというと、誰もが経験し↓

2016/11/29

面白かったです。読みやすくてするする読めますが、ふわふわ読んでいるとハッとする表現や言葉もあり、好きでした。外国のアーティストや俳優さんたちが現れて関西弁を話したりと、不思議なところもありました。ちょっと不思議ですが、なんてことのない十代の日々が、色鮮やかに感じられました。気の抜け方もちょうど良くて好き。主人公が攻撃対象にされている描写がよくわかりませんでしたが。少数派でも穏やかに生きたいです。

2016/09/28

とりあえず…

10代の頃の記憶。ほとんどのことはどんどん忘れ去っていくけど、ひどく鮮やかに残っている記憶もあれば、何故か少し変化しているような記憶もあったりする。大人達は判を押したように「楽しい時期だね」と言い、何が楽しいのかさっぱりわからなかったのに、やっぱり今思うと間違いなく楽しい時期。そんな10代のグルグルまわる感じが非常に本物っぽく描かれていて、ゆ~っくり読んでしまいました。これは急いで読む本じゃありませんよね。

2016/09/24

サンタマリア

10代の眩しかったり燻んでいたりしていた時代の回想録。輪郭は曖昧でいやに細部は細やか。そんな記憶を漂うことの楽しさよ。

2023/05/24

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