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横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇 (河出文庫)

横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇 (河出文庫)

横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇 (河出文庫)

作家
横溝正史
出版社
河出書房新社
発売日
2022-06-04
ISBN
9784309418957
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横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇 (河出文庫) / 感想・レビュー

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HANA

巨匠が選ぶ戦前活躍した名探偵のアンソロジー。今の目から見るとトリック的に物足りない作品も多いけど、それでもその時代の雰囲気と各名探偵の活躍を十全に味わう事が出来る。ただ収録作は昭和の作品から選ばれているので、普段アンソロジーに採られない怪作も見受けられる。特に海野十三の「点眼器殺人事件」ラストで種が明かされる時はいつも茫然とさせられる。何?このオチ。ただ他は明智小五郎の知られざる名品「何者」や佐吉、顎十郎の活躍、今まで読む機会の無かった釘抜藤吉やむっつり右門を楽しむ事が出来る良いアンソロジーでした。

2022/07/01

横溝が選ぶ戦前日本の名探偵。…なんか自白のさせ方が圧迫面接なやつばっかで、まあ江戸時代の奉行所なんか拷問当たり前だからしょうがないんだけど、…いい時代になったなあ。再読だけど、幽霊船マリーセレスト号をモチーフにした久生十蘭の顎十郎シリーズ「遠島船」がやっぱりめっちゃ面白かったです。

2022/08/13

だるま

横溝正史が日本の名探偵を18人選び、彼らが活躍する代表的な短編を収録したムック本『日本の名探偵』(絶版)を、戦前と戦後の2分冊にした内の、これが戦前篇。作品の選択には横溝は一切関わっていないし、この文庫本化で変更されている作品もある。だから横溝を編者にしているのは正確では無いが、ネームバリューでこのタイトルにしたのだろう。でも内容は良かった。戦前だから捕物帖が多い中、乱歩の数少ない犯人当て小説『何者』や、海野十三の呆れるしかない珍作『点眼器殺人事件』が読めたのが収穫。小栗虫太郎は短編でも意味分からんな。

2022/07/18

Inzaghico

第二次世界大戦前に雑誌等で発表された作品が並ぶ。作品の設定は江戸時代のものも多く、探偵小説というよりは捕物帖と銘打つほうがふさわしいような作品も。野村胡堂の銭形平次、横溝正史の人形佐七、岡本綺堂の三河町の半七など、きれのいいセリフとフットワークが軽い親分に子分と、読んでいてもリズムのいい足音や息遣いが聞こえてきそう。

2022/06/20

私的読書メモ3328

表題通りのアンソロジー。古き良き時代というか、牧歌的というか。今では心を広くして読まないと、堪えられないだろうものが多いです。「三つの声」三河町の半七:シンプルにまとまって佳作と言えます。「何者」明智小五郎:解説にもある通り、確かに乱歩らしさがないぐらい、乱歩先生こんな普通のミステリ書けたんだ、という出来。ただ、海外ミステリからの借用が大きいとのこと。「宙に浮く屍骸」釘抜藤吉:解説でも突っ込まれている通り、トリックのためのトリックで話としての整合性には難あり。トリック自体は面白いのですが。

2022/07/30

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