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女嫌いのための小品集 (河出文庫 ハ 2-7)

女嫌いのための小品集 (河出文庫 ハ 2-7)

女嫌いのための小品集 (河出文庫 ハ 2-7)

作家
パトリシア・ハイスミス
Patricia Highsmith
宮脇孝雄
出版社
河出書房新社
発売日
1993-01-01
ISBN
9784309461212
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女嫌いのための小品集 (河出文庫 ハ 2-7) / 感想・レビュー

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夢追人009

イヤミスの女王ハイスミス女史が書き尽くした女にまつわるとことんえげつないブラックなショート・ショート作品集です。本書に出て来る男も女も本当にえげつない奴らばかりで男女が双方ともにそれはもう情け容赦なくこれでもかとばかりに悲惨な運命に見舞われるのですね。『片手』は「お嬢さんを僕に下さい」と言った若者が父親から娘の切断された左手を贈られる話で最後に若者は獄中で発狂して死にます。『出産狂』は出産に歯止めが利かなくなった妻が次々に子供を産み続け五つ子と三つ子を含めて17人もの子沢山となり哀れ夫は発狂するのですね。

2020/01/30

こばまり

久々【再読】ハイスミス。女嫌いというよりも人間嫌い。底意地の悪さは清々しい程だ。それにしても20代の頃に読んだものを改めて手に取ると、殆ど初読の新鮮味。何かは残っていてくれと我が脳細胞に願うのみ。無念。

2016/01/16

あたびー

同性に対してここまで手厳しく!?と思ったけれど、きっと彼女は性別を問わず誰にでもシニカルな目を向けるのだ。17のショートショートに現れ出たるやりすぎな人々が(現代では受け入れ難い表現もありますw)風景描写などを一切削り取った必要最低限なストーリーの中に右往左往している。ほら、やっぱり女だけじゃなく男も手厳しい扱いを受けている。

2020/03/30

eirianda

ますますハイスミスが好きになった!なんと冷酷に目線で人を描くのだろう。自分もここに描かれた誰かに一部当てはまるところもあり、実際にハイスミスと対面するのは絶対嫌だが、彼女の作品を読むという安全な行為で楽しみたい。元祖嫌ミス。

2018/04/20

三柴ゆよし

タイトルこそ「女嫌い」だが、その冷淡な筆致は、ほとんど「人間嫌い」の域にまで達している。いやァな読後感の掌品集……のはずなんだけど、「ざまァみやがれッ!」って感じで、ゲハゲハ笑えちゃう作品(「芸術家」「動く寝室用品」「犠牲者」「福音伝導家」など)がわりと多いように思われるのは、私の性格の悪さですかそうですか。それにしても宮脇孝雄はこういう悪趣味な小説が好きだなホント。

2011/03/05

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