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完全な真空 (河出文庫)

完全な真空 (河出文庫)

完全な真空 (河出文庫)

作家
スタニスワフ・レム
沼野充義
工藤 幸雄
長谷見 一雄
出版社
河出書房新社
発売日
2020-01-07
ISBN
9784309464992
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完全な真空 (河出文庫) / 感想・レビュー

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そふぃあ

冒頭からもう ボ ル ヘ ス じ ゃ ん って思いがすごい。『伝奇集』の存在しない書物や場所がさも実在するような緻密さで描かれた短編たちを読んでるときのあの名状し難い尻の座りの悪さ、あの感覚の再来。 「ギガメシュ」がエグすぎた。多義性のある作品をオマージュした多義性のある作品のすべての参照事項、連想、文化・神話、語源に注釈したその多義性の一部に触れるだけでも発狂しそうになる恐ろしい批評。 不可能を可能にするのは架空の書評だからこそ為せるわざだ。

2020/01/30

マヌヌ2号

人の感想とか書評を読むのが大好きなぼくのような人間にとっては、この本はちょっとしたご褒美ですね。ちょー楽しく読みました。これだけ物語の“読み方”をプレゼンするのが上手い作家の書評集がつまらない訳がないだろう。しかも紹介されている本がすべて架空の書籍なのでネタバレを気にしなくてよい。やったぜ。まず、冒頭の「完全な真空」からして圧巻である。この書評は本作のアウトラインとしての精度も素晴らしいのだけど、そこから一歩踏み込んで、作者の意図についての考察まで書かれているのが挑戦的だと思う。『絡新婦の理』めいている

2020/01/26

masawo

1971年発表、架空の書物の評論集という体裁。SFの枠に収まらないレムの縦横無尽な怪物っぷりが存分に堪能できる。2020年現在において内容が全く古びていないことが衝撃的。特に「ビーイング株式会社」は人間のあり方について漠然と不安を抱かせてくれる。

2020/01/25

ノイニ

星新一のショートショートに通じる、というとおかしいだろうか。実現できないアイディアを架空の書物に託して悪ふざけのように書かれている。最後の話はコミュニケーション論として読んだし、神学的な問いの話も多く楽しめた。文学論のようでもあるし、ギガメシュなんかは衒学趣味を嘲笑うかのようでもある。

2020/03/28

funa1g

ついに文庫化。虚数もお願いします。作品により出来不出来、特に学術的筆致が冗漫さに富む場合もあるが、概してアイデアの突き詰め方が素晴らしい。創造の奇妙な顚倒を示す「ロビンソン物語」、経済的な陰謀論とでもいうような「ビーイング株式会社」、レムらしい超越者に対する考察を含む「新しい宇宙創造説」が特によかった。

2020/02/11

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