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太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-4)

太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-4)

太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-4)

作家
フランソワーズ・サガン
マルグリット・デュラス
田中倫郎・清水徹
朝吹登水子
出版社
河出書房新社
発売日
2008-03-11
ISBN
9784309709444
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太平洋の防波堤/愛人 ラマン/悲しみよ こんにちは (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-4) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

「太平洋の防波堤」のみ、読了。「愛人」同様、マグリット・デュラス自身の家庭環境が透徹とした文章で語られているため、所々、辛い。支那海を太平洋と見定めて浜辺近くの畑に塩害が起きないように防波堤作りに執着する愚かな母親に育てられたシュザンヌとジョゼフ。勉強嫌いのジョゼフに勉強させ、生計を立てるシュザンヌを「売女」として何度も殴りつける母の姿。ジョゼフが成長し、防衛できるようになった事を内心は喜んだ事と合わせると嫌悪感しか沸かない。閉じられた環境に居る女は何故、自分より、弱い存在を虐げるのか?しかし、最後は救い

2017/03/07

naoっぴ

サガン「悲しみよこんにちは」を読了。なんという透明感か!ティーンエイジの危うさと繊細さに真夏の太陽の光がこれほど似合うとは。青い海、松林、船、陽の光に満ちた美しい景色の中、父と娘と、家族になるはずの女性と、それぞれの恋人たちのひと夏の物語。17歳のセシルの刹那的な考えとふとのぞく万能感、恋に恋する気持ち、どれをとってもキラキラと眩しく、サガンの感受性豊かな表現に惹きつけられた。抑制のきかない反発心は若々しくとても苦い。初めて知る喪失の悲しみのうしろに、大人に一歩近づいたセシルをみた。

2019/06/05

syota

【愛人】[G1000]母親や交際相手をはじめ、周囲のすべて、自分自身さえも醒めた目で眺めている“わたし”が印象的だ。熟年女性が過去を振り返る一人称の文章と、少女時代の視点で語られる一人称の文章、それに三人称の文章が混在する独特の文体が、作品の雰囲気を決定づけている。【悲しみよこんにちは】[G1000]熱気、束縛に対する反発、心の揺れ、抑えの効かない暴走、若さゆえの残酷さ。“性的に奔放な10代女性”が主役という点では「愛人」と同じだが、内容は正反対だ。私としては若さがストレートに表現されているこちらが好み。

2016/01/07

ally

この本を、まだ10代だった少女が書いたって嘘でしょ!と何度思ったことか・・なぜ10代にして、周りの人の視線やちょっとしたしぐさからこんなにたくさんの感情を読み取り、吸収することができたんでしょう。きっととてもとても感受性が豊かな人だったんでしょうね。抑制されていながら退屈しない文章の紡ぎ方、哀愁に暮れた雰囲気、希望をへし折られ絶望と悲しみがそこら中に満ち満ちているのに、どこまでも美しい。すごく衝撃を受けました。また読み直したい本です。

2017/10/22

ヘラジカ

防波堤とは絶望と希望の象徴である。不毛の土地から逃れることを望むジョセフとシュザンヌは、「貧困」と「母親」という名のふたつの鎖によって、この形のない防波堤に縛り付けられている。逃げだそうと足掻く彼らは何度も外の世界に触れるものの、その度に空しく境界線をなぞるだけで終わってしまう——。富への憎悪と解放への欲望が色濃く、そして生温く描かれた快作。作品自体のテンポが非常に緩く、些か冗長に感じられないこともないが、このゆったりとした気怠い空気に浸ってこそ、読者は作品に展開される地獄に触れることができるのだ。

2014/01/06

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