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はなしっぱなし 下

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作家
五十嵐大介
出版社
河出書房新社
発売日
2014-05-22
ISBN
9784309728513
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はなしっぱなし 下 / 感想・レビュー

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りー

これがデビュー作だと言うのだから五十嵐大大介は凄まじい。詩的で散文的で比喩的な幻想。日常と幻想が入り交じるショートショート。梨木香歩の『家守綺譚』やら倉橋由美子の『酔郷譚』あたりが好きならばきっとこれもイケるんじゃなかろうか。

2014/06/10

JACK

○ 不思議な話ばかりを集めた短編集。緻密な絵は素晴らしいが、物語は難解だったり、内容が無かったり。お気に入りは夜中に人知れず行われている、罪人を風にする祭りを描く「風になるはなし」、夏が終わったのに風鈴を仕舞い忘れている家を見つけて教えてあげる「風鈴探偵」、人間に殺された虫たちの弔いに向かう電車を描く「弔い客」、山の支配人が山を汚す者に罰を下す「ヒダリマキマイマイ」かな。この新装版は表紙の美しさも特筆ものです。

2018/12/09

Bo-he-mian

五十嵐大介のデビュー作『はなしっぱなし』、2回目の復刊がこの河出書房版です。最初の復刊である九龍コミックス版との違いは「おまけっぱなし」という、1ページ・4コマ風の超ショート漫画がついているのと、「『はなしっぱなし』まで」というインタビュー記事が追加されたこと。インタビューは特に新しい話はないです。あとがきで、本作は俳句の世界を漫画で表現してみたいと思って描いた、とおっしゃってます。いま改めて読み直すと、五十嵐さんの漫画って表現しようとしている事はデビューから一貫してブレてないよなぁ、ということ。

2019/03/03

ぐうぐう

新装版のあとがきにもあるように、『はなしっぱなし』には俳句のようなイメージがある。まずはその短さだ。数ページの短編によって綴られる連作集。そしてそこには季節(季語)があり、自然と生き物が登場する。俳句がそうであるように、短いからこそ自由があって、ゆえに世界を描くことができる。日常のひとコマから、宇宙の鼓動と呼吸が聞こえるのだ。漫画ならではの表現、その可能性が、私達の日常に宇宙を感じさせる。素晴らしいとしか言いようのない傑作だ。

2014/11/14

シカマル

四季折々の物語たち。上巻は〝音〟のことを書いたが、下巻では〝温度〟が伝わってくるようだ。でも、やっぱり『魔女』の方が好き。特に『スピンドル』、『ビーチ』が好き。

2016/09/08

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