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セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか

セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか

セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか

作家
ショーン・B. キャロル
高橋洋
出版社
紀伊國屋書店
発売日
2017-06-15
ISBN
9784314011471
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セレンゲティ・ルール――生命はいかに調節されるか / 感想・レビュー

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テツ

セレンゲティ国立公園に住む生き物たち。食い食われ殺し殺され自然に生きる生命は均衡を保っている。人体の内部で起きるガン細胞の増殖も自然界で起きるある一種類の生物の異常な増殖も仕組みは同じ。地球上の生命があたりまえに義務のように行う生命の調整の仕組みについて僕の足りない脳味噌でもなんとなく理解できるように書かれていて面白かったです。僕たちホモサピエンスについては明らかに均衡を破っているとしか思えないけれどいつか自然の力で何かしらの調整が加えられてしまうのかな。

2017/09/01

MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

人類は地球資源の1.5個分を毎年消費しているらしい。地球温暖化、異常気象、熱帯雨林の砂漠化、地殻変動など、地球が悲鳴を上げているように思える。分子生物学の成果として疾病は何らかの原因で体内物質のバランスが崩れ、原因物質が異常に増えるため発症するらしい。人口は75億人。このままでは地球資源が枯渇してしまうのは明らか。しかしながら、セレンゲティ・ルールに従い、野生動物のように、人口を調節するわけにはいかないと思うし、どのようにしたら解が見いだせるのか?究極の難問が突き付けられているように思う。

2018/09/09

☆☆☆☆☆ 進化発生生物学の第一人者である著者が、生命や生態系の調節の理論的・実践的側面を紹介するポピュラーサイエンス書。内容は、ホメオスタシス、食物連鎖、酵素生産の調節、コレステロールレベルの調節、調節の不備によるがんの発生、セレンゲティ及びゴンゴローザ国立公園における生態系の回復の試み等。適切な保護と生息環境さえ与えられれば、激減した生物の個体数の回復は可能ということ、「栄養カスケード」「二重否定論理」「密度依存調節」など初めて知ったが面白かった。また、図や写真や丁寧な解説のおかげで理解しやすかった。

2018/08/29

りょうみや

ミクロな体内の分子・細胞の恒常性のための調整機能と、マクロな生態系の調整機能が、促成、抑制、二重否定、フィードバックなど同じ論理的な構造を持っていて、生態系の異常も体内の病気と同じメカニズムで説明できるとしている。言葉は使っていないが複雑系の内容とも言える。主旨はおもしろいが、研究者達の蛇足的なストーリーが多く、生物学的な専門用語もかなり多用され読みづらい。流し読み。

2017/09/07

ぴーたろー

体内のホメオスタシスから、野性動物の数の調整等、幅広い分野の壮大な調整ルールと、その発見の過程を面白く読める。イエローストーンへの狼の再導入で草木類の現象を回復させたり、ウィスコンシンでの湖の藻の大繁殖を、捕食者の放流で調整させたり、大きい話に魅せられた。誰もが周囲からの調整を受けるのだな、と考えさせられる反面、長期的難題も解決できることが示されていた。メモ キーストーン種、捕食によるトップダウン調整、食物供給によるボトムアップ調整 150kg以上は捕食による調整を受けない 栄養カスケード

2017/08/18

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