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引き揚げの悲劇 (漫画家たちの戦争)

引き揚げの悲劇 (漫画家たちの戦争)

引き揚げの悲劇 (漫画家たちの戦争)

作家
中野 晴信
出版社
金の星社
発売日
2017-03-17
ISBN
9784323064086
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引き揚げの悲劇 (漫画家たちの戦争) / 感想・レビュー

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keroppi

「漫画家たちの戦争」シリーズ。戦争中、日本以外の土地で暮らしていた日本人が戦争と敗戦によっていかに苦しんだかを描いた漫画が収録されている。体験にもとづいた内容は本当に悲しい。上田トシコの生涯を村上もとかが描いた「フイチン再見」や父のシベリア抑留経験をおざわゆきが描いた「凍りの手」は、長編作品の一部掲載のため、全部読みたくなってくる。

2022/02/12

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

漫画家には戦争による引き揚げ体験された方が多数いました。シリーズ2冊目は引き揚げの悲劇について。原爆をテーマにしたものは多いが、引き揚げについて書かれたものはあまりみたことがありません。終戦後の引き揚げ時に暴行、略奪、病気や飢えなどで、原爆以上に被害で亡くなった方が多いのは知らなかくて衝撃を受けました。しかもその半数以上が、子供や老人が被害を受けている事実。残留孤児についても詳しく知り得ました。追体験をするのは大切だと感じます。

2018/07/28

読特

”外地”で迎えた終戦。ソ連は停戦に応じない。加えて現地人が略奪に来る。武装解除。抵抗する術はない。引き揚げは過酷を極める。襲いくる暴徒。灼熱の昼。凍てつく夜。病。倒れた者は捨て行くしかない。子どもを残して発つ親。自決を決める集団。子供を先に逝かせて自分は死に切れぬ母。地獄を見る。…二度と戦争を起こさぬと決めた日本。しかし、その思いは世界に及ばない。朝鮮、中東、アフガン、カンボジア、ソマリア、ルワンダ…。日本の戦後に起きた戦争は数知れない。ウクライナにミャンマー。今も地球のどこかで同じ悲劇が繰り返されている

2023/01/22

たまきら

マンガ、という日本的なメディアで語られる「戦争」シリーズのひとつです。国家戦略がうむ悲喜劇に、庶民はどのように対応したかがつづられています。文化も環境も異なる外国で翻弄される人生。誰を恨めばいいのか自問するコマに、解決も程遠い傷の深さを感じました。

2019/02/26

アーちゃん

図書館本。巴里夫さんは再読、おざわゆきさんは積読本で持っており、後でまとめて読みたいためにあえて飛ばしました。大陸から引き揚げる一般市民を扱った作品が多かったためか、全体的にこの巻が一番辛かったです。望月三起也さんの「流血の丘」のみ戦闘ものなのでやや異質に感じたけれど、内容は良かったと思います。クラフト・エヴィング商會の装丁が豪華なシリーズ第Ⅱ期、第二巻。

2019/03/07

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