KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

動物意識の誕生 上: 生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化

動物意識の誕生 上: 生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化

動物意識の誕生 上: 生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化

作家
シモーナ・ギンズバーグ
エヴァ・ヤブロンカ
鈴木大地
出版社
勁草書房
発売日
2021-05-21
ISBN
9784326154746
amazonで購入する Kindle版を購入する

動物意識の誕生 上: 生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

プロムナード

まず「生命」や「意識」についてのここ3世紀ぶんの研究をみっちり概観したうえで、前提はおわかりいただけただろうか。ではこれより我々の主張を述べる。ってとこでようやく上巻が終わるの硬派すぎてしびれますね……。オートポイエーシスあたりの生命の定義からおさらいしてくれるのはありがたいですし、「自由意志とはただの錯覚だ」って話がリベットの実験よりずっと古く、19世紀のラマルクやウィリアム・ジェームズの頃から指摘されてたというのも知らなかったのでためになりました。

2023/06/01

yooou

☆☆☆☆★ 最低限の意識がいつどの動物に発生してどのように発展してきたのかという心とらえて離さないテーマにページをめくるてももどかしい。しかし上巻はこれまでの様々な説を網羅的に並べており情報量が多すぎて飲み込めませんでした。一旦休憩してから下巻に進みます

2021/07/29

mim42

「意識」の成立に必須な7つの要素と、その中でも特に大切な「学習」の3段階。競合との距離感を楽しむにはファインバーグらの「意識の神秘を暴く」も読んでおくと良い。きっと本書の立ち位置も分かるだろう。本書の根幹は、意識のマーカーは無制約連合学習であるという仮説。これらを纏めて、複数の深層強化学習モデル、予測誤差モデルを構成配置して、多段オペラント学習を実現できれば占めたもの。 意識の進化哲学論争史が綴られているのも面白い。志向性に関する狭隘な一部の言語哲学的弊害やラマルクを甘く見てはいけない等の発見あり。

2021/06/28

gachin

神経基盤の進化を扱うには、何はともあれ現象論的なところから研究を着手する。が、この部分が一番厄介でもある。本書はそれをスッキリ助けてくれる点で類書が無いように思う。/ 形相因は系内部の目的因。生物には機能より高次のテロス(意識・思想)を因果的説明項として認めることができる。/ 意識の有無(パターン)ではなく意識の進化的獲得(プロセス)に着目するのは慧眼。「mode of beingのマーカー」も役立ちそうな概念。これを考察する過程で、矢印には論理と因果の二種類があると学んだ。

2021/09/08

Yoshi

意識のメカニズムを進化の観点から調べようということを考えると、意識の神経相関と同じで、意識をどう定義するか次第で結果が変わるということになる。 本書では、無制約の連想学習という提案をしているが、根拠は不十分。バースのグローバル・ワークスペース理論も意識理論として正しいか議論されているし。。。 たとえば、マルチモーダルの強化学習する機械は意識を持つのか?なんで?生物と機械とで異なる意識の理論を必要とするというのは、なぜそうなのか見解が欲しい。

2023/09/14

感想・レビューをもっと見る