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食の精神病理 (光文社新書 116)

食の精神病理 (光文社新書 116)

食の精神病理 (光文社新書 116)

作家
大平健
出版社
光文社
発売日
2003-10-18
ISBN
9784334032166
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「食べちゃいたいくらい可愛い」性と食と暴力をめぐる欲望の根源にあるもの【読書日記32冊目】

2020年11月某日

 好きな人を殺して食べたい。  そんな欲望を胸に秘めて生きてきた。

 どうしてそう思うのかと聞かれても、わからない。  怖がられたり気味悪がられたりすることは承知している。

 しかし、芥川龍之介とて、後に妻となる女性にあてて、「ボクは文ちゃんがお菓子なら頭から食べてしまひたい位可愛い気がします」と書いていたではないか。あるいは、折口信夫の唯一の女弟子である穂積生萩が、折口の死後に骨を食べたエピソードも『執深くあれ』(小学館)に記されている。

『執深くあれ』(山折哲雄、穂積生萩/小学館)

 殺して、という響きがグロテスクさを帯びたとしても、好きな人を食べる(すなわち殺すことにもなる)という行為自体にはどこか甘美さが漂っている気がしてやまない。

 恋の予感も、いつも「おいしそう」から始まってきた。

 食べたい、触れたい、交わりたい。  欲を言うなら、境界を溶かしてひとつになりたい。

 そんな話をすると、きまって「好きな人を食べたらいなくなって悲しいじゃん」と言われたが、いまいちピンとこなかった。

 食べるといなくなる、のだろうか。  そして、好…

2020/11/24

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食の精神病理 (光文社新書 116) / 感想・レビュー

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しあん

医師が書いた本ではあるものの、十年以上前の本なので、摂食障害の記述については、古臭さを感じずにはいられなかった。前半は赤ずきんや三匹の子豚の話が象徴するところの、食になぞらえた性や愛についての記述、後半は摂食障害についての記述が多かったが、表現はわかりやすいようでいて、論点がどこにあるのかわからないまま末尾へ至った感がある。心理学や医学の知識の無い読者にはますます分かりにくい内容だったことだろうと思われます。

2017/04/25

🧠🐰脳内ユートピア🌙🫧

摂食障害に関心があったため、読んでみた。精神科医として患者の様々な病理を観察してきた著者が、食という観点から精神病理を論じた一冊。絵本や物語の中に登場する「食」の場面、例えば、赤ずきんちゃんや食わず女房などを取り上げ、食と性の関係、食と自立の関係、などを考察している。論点は面白いが、全体的に著者の考察の域を出ないので、学術的な内容を期待すると物足りないかもしれない。

2022/04/18

刺繍好きの糸ちゃん

摂食障害(拒食症、過食症、etc.)に「流行り廃り」があるという。拒食症がピークだったのは、1975年頃だったと。確かに、カレンカーペンター(カーペンターズのボーカル)が拒食症を病み始めたのは恐らくこのころで、1983年に亡くなっている。記述自体は大平先生得意の「症例報告」というより「病態概説」チックであったが、「社会の中での摂食障害」という視点は面白いと思った。(私自身は、摂食障害になりそうにない。ご飯はいつでも普通に美味しい)

2021/11/07

がっち

食ってみんなで食べるからいい。それだけのことだ。特に分析もよくわからない本だったのでそれくらいしか思わない。

2013/06/05

オランジーナ@

読みやすいけど、言ってる事はよくわからなかった。早寝早起きは大切ってことはわかった。

2016/04/05

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