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もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)

もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)

もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書)

作家
菊池誠
松永 和紀
伊勢田哲治
平川 秀幸
片瀬 久美子
飯田泰之
SYNODOS
出版社
光文社
発売日
2011-09-16
ISBN
9784334036447
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もうダマされないための「科学」講義 (光文社新書) / 感想・レビュー

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rosetta

2011年9月の出版だから3.11の影響とか後遺症が強く残っている。1章「科学と科学でないもの」では二セ科学が扱われ、2章「科学の拡大と科学哲学の使い道」では事実解明的なモード1科学と応用実践的なモード2科学と言う分類を知る。3章「報道はどのように科学を歪めるのか」では遺伝子組み換え作物をテーマに今のコロナ騒ぎにも通じる報道の扇動的傾向を、4章「3.11以降の科学技術コミユニケーションの課題」では原発の安全性を語って失った信頼を回復する為の科学のあり方を取り上げる。なかなか有意義なセミナーであった。

2022/03/23

マーム

花王のエコナに発がん物質が含まれていたとして出荷停止になりましたが、では天然のものは大丈夫かというとそうでもないらしい。何しろ未だに新しく見つかる成分もあるようですから。そこで思い出したのが以前殻付きのピスタチオが大好きで食べていたのに、これに発がん性物質が含まれると報道されてからというものピタリと止めてしまった自分の行動。報道を額面通りに受け取ったわけですがその行動が正しかったのかどうか?程度問題だったのではと今にして思う。リスクはゼロにできないので、分散させるべきなんです(P36)という言葉が心に残る

2011/12/19

テツ

「ネットで辿り着いた誰にも知られていない真実」的なものに容易く騙されてしまう方々を見かけるコロナ禍の今日この頃。最近のコロナウイルスやワクチンに限らず、健康や食品といった身近にあり生きていく上で決して避けては通れない事柄について何の裏付けもない非科学的な戯言を捲し立てる人間も、それに騙されてしまう人間も昔から星の数ほど存在していた。最低限の教養と知識を一人一人がもち、与えられた情報を鵜呑みにせず精査するワンクッションの余裕が絶対に必要だ。科学は万能ではないけれど、胡散臭い妄言の二万倍は信用できる。

2021/07/16

たくのみ

「朝食を食べると頭がよくなる」という文部科学省のチラシは、「テレビを見ていると健康になる」と同じ「怪しい」科学。「マイナスイオン」「ホメオパシー」「水からの伝言」「ゲーム脳」「EM菌」「100匹目の猿」疑似科学がこんなにあふれていたのかとおどろく。わかっていて楽しむならいいけど、情報が拡散した途端、悪意すら感じる変化を始める。もうけのためであれ、善意であれ、加担してしまうSNSやマスコミ。検証したり選択する鋭い目と、惑わされない強い気持ちが大切なのだ、と感じた。

2015/05/03

たこやき

菊池氏、松永氏、平川氏については過去に著書を読んだことがあるためか、おさらいの気持ち。その中で、伊勢田氏の文章が印象に残る。「真実の追究」という、伝統的な科学のあり方が、産学協同、公的資金の導入などにより、その枠から外れつつある。その期待にどう応えるのか? また、疑似科学とどう区別するのか? という問いは興味深かった。疑似科学との関係などは菊池氏の、それを防ぐための基準作りは平川氏の、それぞれの内容と関連しており、ここが一つの核であるよう私は思う。

2011/11/05

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