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いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論 (光文社新書 1114)

いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論 (光文社新書 1114)

いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論 (光文社新書 1114)

作家
島田裕巳
出版社
光文社
発売日
2021-02-16
ISBN
9784334045227
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「いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論 (光文社新書 1114)」のおすすめレビュー

自立できない子と子離れできない親…「いつまでも親がいる」超長寿社会の幸福な親子関係とは

『いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論(光文社新書)』(島田裕巳/光文社)

 かつて人の寿命が短かったとき、人々の最上の願いは「長生き」だった。しかし、実際に長寿を実現した社会は、弊害も併せ持つ。親子関係についても、それが言えそうなのだ。

『いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論(光文社新書)』(島田裕巳/光文社)は、日本の超長寿社会をめでたいとしながらも、かたや子どもにとっての制約が課題になっていると指摘する。制約とは「自立」のことだ。本書が述べるに、子どもは「親殺し」をして成長、自立する。実際に親を殺すわけではないが、子どもは成長の過程で親の呪縛を打ち破り、離れることで自立を獲得する、という。

 実際の親の死は、確定的な自立を促す。しかし、長寿社会になればなるほど、その機会が子の若いうちに訪れない。

 かまいたがる親と、離れたがる子。いつの世も、親子関係がこじれる原因はこの願いの相違が多い。そもそも、親子とはどのような関係なのだろうか。本書は、「親子合一」をキーワードとし、次のように説明する。

 自分が断崖を登ったり、演奏を披露しているとき、…

2021/4/12

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いつまでも親がいる 超長寿時代の新・親子論 (光文社新書 1114) / 感想・レビュー

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おかむら

私は今年60歳になる。そして母は90歳。親子とも高齢者になるなんて若い頃は思ったこともなかったなー。この先70になってもよもや80になっても親がいたりして…。というわけで「いつまでも親がいる」、気になって読んでみました。ところが内容は日本の親子の結びつきを諸外国や昔との比較して語るという、超高齢化社会とあんまり関係ないものでした。なんだよー。タイトルに騙されたよー。

2021/04/03

おいしゃん

親や家族を考えるタイミングで読了。超長寿社会の現在の話かと思いきや、さすが宗教学者、仏教キリスト教イスラム教における親と子の考察が大半を占め、やや難解。

2021/06/10

Asakura Arata

表題から老老介護の本だと思って買ったら違っていた。西田幾多郎の「純粋経験」と日本人の子育てを関連付けるのは、面白いと思った。純粋経験による人間関係は、西洋の個人主義による関係の対極にあるといえるのではないかと思った。

2021/04/28

fuku

親子丼を食べながら、親子関係をじっくり考えよう…と最後に言われても… 最後に編集協力の方のお名前があるので、聞き書きですかね。新・親子論とあったので社会学的アプローチだと思って読み始めましたが、違いました。親は無くとも子は育つ、でした。

2021/06/16

kinkswho

年老いた親がいる一方で、成人した子供側のとるべき対処法が書いてある本かと思ったら拍子抜けした。キリスト、ブッダ、ムハンマド、西田幾太郎、夏目漱石の親子関係に生い立ちなど話が広がる。著者は宗教学者であり宗教の観点から親子関係を捉え直している。「親子」というくくりで関係をとらえる発想は日本以外には少ない、ということを知った。

2021/11/02

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