KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書)

名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書)

名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書)

作家
中野京子
出版社
光文社
発売日
2021-05-18
ISBN
9784334045395
amazonで購入する Kindle版を購入する

名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

みっちゃん

歴代の王の名前。フリードリヒが3人、ヴィルヘルムが2人、そしてフリードリヒ・ヴィルヘルムが4人。ややこしい事この上ない。掲載の絵画で深く印象に刻まれたのは、王や王妃の肖像画ではなく、サージェントの『ガス』ドイツのマスタードガスによって目を負傷した兵士達が、前の兵士の肩に手を置いてよろよろと歩いていく。殺傷能力を大幅に増した兵器が登場した第一次世界大戦。その能力だけは日々進化を遂げて、今もこの地球上のどこかで、苦しみ嘆いている人たちがいる。

2021/07/28

アキ

ハプスブルグ家に比べて地味な印象なのは、ホーエンツォルエン家と言われてもピンと来る人が少ない知名度の低さと、女性の物語が比較的乏しいことによるのだろう。1701年から第一次世界大戦まで217年間9代続いた王の名はフリードリヒとヴィルヘルムばかりでややこしく、あだ名で呼ばれる。大王はいいとして、猫背のフリッツ、兵隊王、デブの女誑し、不定詞王、ひらめ、白髭王、我らがフリッツ、最後の皇帝と、ひどいのもチラホラ。表紙の王妃ルイーゼは不定詞王の妻。王家を発展させたのはフリードリヒ二世とビスマルクの功績が大きかった。

2022/08/25

keroppi

ドイツの王家って、ほとんどよく分からなかったけど、中野さんのこのシリーズで読むと面白い。表紙には美女(王妃ルイーゼ)がいるが、ほとんどは男性陣でしめ、絵としても知っているものがほとんどない。華やかさにも欠けるものの話は惹きつける。フリードリヒ大王を徳川家康の絵と合わせて論じているところがあり「こんにちは徳川家康です!」を思い出す。後半には写真も多くなる。岩倉使節団の写真もあり、ここでも「青天を衝け」を思い出す。最後の王ヴィルヘルム二世の平服姿のダンディなこと。何はともあれ、知らないことを色々教えてくれる。

2021/12/08

kaoru

中野先生がお書きになる通りプロイセン王家はハプスブルグ家やブルボン家と比べて地味だが、先生の語りの巧みさで名画を楽しむばかりか世界史を再び勉強できた。11世紀に端を発するホーエンツォレルン家の20世紀までの歴史。ひときわ抜きんでているのがフリードリッヒ大王と鉄血宰相ビスマルク。前者は若き日に父王のスパルタ教育で寵臣を殺されるなど苦脳を味わうが三大国連合に勝利して鉄鋼業などを成長させ、後者はヴィルヘルム1世を補佐してプロイセンに強国の道を歩ませた。最後の国王はヴィルヘルム2世。第一次大戦で敗北したあとは⇒

2021/08/04

さつき

このシリーズ好きで毎回楽しみにしてます。王侯貴族のエピソードは肖像画を見ながらだと、どんな人だったか想像しやすいです。今回はプロイセンのホーエンツォレルン家。過去作に比べると聞き覚えの少ない名前だけど、近現代に与えたインパクトは大きい。日本との関わりも深くて、なるほどと思うエピソードがありました。表紙にもなっているルイーゼ妃は国民からの人気も高く、ナポレオンからプロイセンの女豹と呼ばれたらしいです。

2021/07/05

感想・レビューをもっと見る