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櫻憑き (カッパ・ノベルス 異形コレクション綺賓館 3)

櫻憑き (カッパ・ノベルス 異形コレクション綺賓館 3)

櫻憑き (カッパ・ノベルス 異形コレクション綺賓館 3)

作家
菅浩江
出版社
光文社
発売日
2001-04-01
ISBN
9784334074258
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ジャンル

櫻憑き (カッパ・ノベルス 異形コレクション綺賓館 3) / 感想・レビュー

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lovemys

とても面白かった。満開の桜が終始頭に浮かび、花酔いしそうだった。桜が咲き乱れ、舞い散る下で起きる怪異。人の心の恐ろしさ。桜に酔わされ、心の奥深くにある扉を開いてしまう感じ。満開の桜の前ではしてはいけないことがある。これからは毎年、桜が咲く時期にはこの感覚が蘇りそうで恐ろしい。それでもやっぱり、満開の桜は美しい。何十年も咲き続ける桜は、妖艶でいて恐ろしい。

2023/04/13

KANEO

春の華【桜】をテーマにした幻想怪奇小説アンソロジー。艶やかな美しさと人を狂わすような妖しさを兼ね備えた桜らしく幻想的な作品が花弁満開咲き乱れていました。幻想的過ぎて収録されている物語という桜の森に迷い込んでしまったかのような錯覚を覚えた。というのは少し言い過ぎか。 桜に酔って前後不覚になりかけてしまっているうちに物語が終わってしまいなんだかフワフワして奇妙な夢を見ていたかのようなお話が多かった。もう一度読んだときも酔わずにすむ自信がありません。

2014/05/02

ひょろ

速瀬れい「約束の日」すさまじいエロスとタナトス、そしてそれを見つめる桜の情景がいい。 森奈津子「シロツメクサ、アカツメクサ」エロティックさもありながら最後の最後まで読者を惑わし続ける。 坂口安吾「桜の森の満開の下」全編にわたる狂気。その発端はおそらく満開の桜。 赤江瀑「春泥歌」金剛鈴の鳴る夢のシーンからラストシーンに至るまで横たわる闇。これぞ赤江作品といった感じの作品。

2015/03/08

tako

桜、あるいは春の花をテーマにした小説作品のアンソロジー。古典の域に入るものから、新しい作品まで全19作。好き嫌いはあるけれど、どれも華やかで妖しい。日本人がどれだけ「桜」という存在を特別に思っていたかが判る作品集。城昌幸の「人花」と新美南吉の「花をうめる」がよかった。安吾の「桜の森の満開の下」と梶井基次郎の「桜の樹の下には」は初めてちゃんと読んだ(恥)「桜の森の~」のほうが分かりやすくて好きだな。

2013/04/24

竜王五代の人

どうせなら全編桜で通せばいいのに、桜中心ながら各種植物怪談も取り合わせたものになっている。印象に残ったのは冒頭の叙述トリックな菅浩江「桜湯道成寺」と、最後の始末が凄まじい赤江瀑「春泥歌」。

2022/12/20

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