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三位一体の神話(上) (光文社文庫)

三位一体の神話(上) (光文社文庫)

三位一体の神話(上) (光文社文庫)

作家
大西巨人
出版社
光文社
発売日
2003-07-10
ISBN
9784334735128
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三位一体の神話(上) (光文社文庫) / 感想・レビュー

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きいち

止まらない。おもしろいぞ、これ。タイプも話者も違う文章がちりばめられ、単純な理解はすぐにずらされ、固有名詞たちの微妙な違いに自らのふだんの座標軸をいじられ続ける中で、それでも頭の中に、冒頭で殺された尾瀬の世界観、考え方が構築されていく不思議。知らぬうちに「何でもできるぜ」って感覚がどこからか湧いてくる。なんだろ、これ?◇もちろんまだ上巻なのだけど、それでも、この小説は大西しか書けないし、また書こうともしないことだけは絶対的にわかる。万能感の源の一つは、そんなふうに一人の人間の強さが実感できるからなのかも?

2014/09/05

モリータ

◆単行本1992年刊。『迷宮』と同じく自裁の実行と言論人としてのその公表の制限をテーマとする。◆これをモデル小説というのは短絡的すぎるだろう。著者を、実在の人物をここまで俗悪で愚かなものとして描いて憚らないような、その程度の作家とみるのか?そうとしよう。しかしまた、その愚かな人物を含む各登場人物の目線で語られる尾瀬の人格•業績の賞賛を読んでなお、著者=尾瀬だと思えるのか?書かれてある内容を読んだうえで、著者を厚顔無恥だと判断するのか?…このあたりは、当時の論争なりを知りたいところ。まずは下巻の解説かな。

2020/08/18

泉を乱す

過去読了

2016/10/19

はまちゃん

初大西巨人氏作品。いつも読んでいるミステリーとは趣が異なり、純文学に近い文芸小説を読んでいる感じである。寡作だが才能溢れる小説家 尾瀬路迂の死の真相追求と友人の作家 葦阿胡右による独白が交互に章を成している。ひとつひとつの言葉や文章が小難しい割には意外と読み進んでいける。さあ、後編に突入!

2017/11/12

gkmond

つまんないことを確認して処分するつもりだったのに、なんてこったよ、面白いよ。この分量で倒叙やんのかよとか、なぞの作中作(エッセイ)読むのめんどいよとか思ってたのに、ちゃんとミステリー的に機能しやがって、上巻ラストの方よくできたプロットだなあって感心しちまった。ノンストップで下巻へ。

2024/01/12

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