読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

恋霊館事件 (光文社文庫)

恋霊館事件 (光文社文庫)

恋霊館事件 (光文社文庫)

作家
谺健二
出版社
光文社
発売日
2004-04-14
ISBN
9784334736620
amazonで購入する Kindle版を購入する

恋霊館事件 (光文社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

はるるん

阪神淡路大震災をベースにした本格ミステリー「未明の悪夢」の続編。7編からなる連作短編集。前作ほどの衝撃は無いものの、やはり面白い。解説を読むと作者は本格への拘りがあるようだが、本格要素に期待するよりは震災小説としての趣がある。トリックは正直今一つな物が多いがそれが物語を潰さない構成の上手さがあるように思う。次作「赫い月照」にも期待が高まる。かなり読む人を選びそうな作家さんではありそうだが、鮎川賞受賞作シリーズにも関わらず読者登録数がここまで少ないのは寂しい限り。

2018/02/19

UPMR

デビュー作『未明の悪夢』では確か阪神大体震災の最中・直後を描いていたが、本作では震災から数年後の神戸を舞台に、復興が進んでいるように見えて実は未だ残る震災の深い傷痕を描き出している。収録短編はどれも不可能状況を盛り込み、そうした本格ミステリの興趣をフックにして、事件の背景にある震災の爪痕や震災後の人々の想いという重苦しいドラマを最後まで読ませることに成功している。段ボール製の仮設住宅での密室トリックなど単純にトリックの奇想・大胆な発想も楽しい。個人的ベストは「四本脚の魔物」。

2020/03/14

宇佐見

衆人環視下での死の真相は満足。上手な伏線に拍手。章の構成は、この順番でなければいけなかったのか。不思議な進行だったが、まぁ良しとする。恋霊館事件については、表題作だけにもう少し意外な展開、犯人、トリックが欲しかった。正直、この本は「眺星台仮設住宅事件」のほうがしっくりくるなぁ。★★★★☆

2018/12/20

小物M2

うーむ、前作もそうだったが、謎は魅力的だけどトリックが弱い。なんというか話の重さに対して、トリックが浮いているような。事件の展開は二転三転して面白いのだが。ベストは、「恋霊館事件 ―神戸の壁―」

2012/03/29

miu_pal

2001年作品。「結局年を刻むごとにはっきりしてきたのは、この国の私有財産制度の非情さだった。自然災害で失われた個人の財産は、個人で立て直すしかない。誰も助けてなどくれない。被災者たちが勝手に不運なだけだという視線は、他人の不幸に蜜の味を覚える、その他大衆の愚劣な感情に支えられている。この闇の深さは、その立場に陥ってみないと決して分からないだろう。」(本文p554-555)。連作短篇。前作同様震災という状況下でしかありえない独自のアイデアが用意されているのだが、見せ方が良くないのか鈍重な印象があった。

2020/06/07

感想・レビューをもっと見る