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赫い月照 (光文社文庫)

赫い月照 (光文社文庫)

赫い月照 (光文社文庫)

作家
谺健二
出版社
光文社
発売日
2005-05-12
ISBN
9784334738754
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赫い月照 (光文社文庫) / 感想・レビュー

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はるるん

シリーズ3作目。大変好きなシリーズなんだけど今作は正直微妙だった。相変わらず事件の導入部分は謎に満ちていて素晴らしい吸引力なんだけど、ちょっと挑戦しすぎという印象。「酒鬼薔薇」や「てるくはのる」といった実在の事件を絡めて犯罪心理学の面から非常に良く調べているなとは思う。しかし作中作を交えた900ページ超というのは如何せん長すぎる。あまりに謎めいた犯行を物理トリックに導く様は流石だが、もうここまでくると論理的解決もいらないんじゃない?とも思えた。加えてあの結末は私が決して望むものでは無いと断言出来る。

2018/07/14

小物M2

これは分厚さから身構えてた通りの力作だった。酒鬼薔薇事件を題材にしているという事で雰囲気は何とも重苦しくて思わず息が詰まりそうになる。更に相変わらず震災まで扱っているので尚更。正直ミステリとして見ればいろいろと不満はある。謎に対してトリックが弱すぎるとか、終盤になり解決が始まると今までの狂気が失速する事や、ある人物の扱いが気に食わないなど。でも、この辺はもはやどうでもいい。結局、この重厚かつ狂気的な物語に全て飲み込まれる訳だから。何にしても作中作の狂気的な展開が凄まじくて血飛沫零という存在が際立っている。

2014/11/10

UPMR

長大なボリュームとシリアルキラーがテーマの陰惨さとで取っつきづらさは確かにあるものの、不可能状況をふんだんに盛り込み本格ミステリのフックで最後まで読み切らせるところがある。実際、現実世界に現れた血飛沫零の正体は予想しやすいものではあるものの、暗号やハウダニットのおかげで途中で興味を失うことはないし、作中作『赫い月照』に込められた伏線は秀逸。終盤の血飛沫零と辻悠二の語りはどちらも凄まじいが、それ以上にシリーズとしての幕引きが読者を打ちのめすほど壮絶な苦さをもたらす。破壊力十分の意欲作。

2020/03/22

宇佐見

遺体が変なポーズをしている理由、及び犯人が殺人を犯す理由が秀逸。連続殺人とは、性犯罪であるという主張は、とても納得できるものだ。非常に長かったが、次々と物事が起こって飽きさせない。悠二と百合子のバトル場面が一番熱かった。圭子の退場で、シリーズ終了・・そして、連続殺人は繰り返される。。★★★★★

2019/12/02

カラス

紛う方なき傑作。分厚い上にテーマも重く読後感も重い。人はなぜ殺人を冒すのかという、直球すぎるテーマを堂々と描いている。古典的な名探偵VS怪人の現代版であると同時に、日常と非日常が地続きのテロの時代を描いた作品でもあり、名探偵の存在意義をも問うている。何よりも魅力的なのは、これは「名探偵の物語」としても抜きんでた傑作であることだ。名探偵はなぜ謎を解くのかという問いに対しても答えを与え、現代におけるリアリティのある「怪人」の造形にも成功している。とにかく大満足の一品、早くも2019年に読んだ本No.1候補。

2019/02/26

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