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草にすわる (光文社文庫)

草にすわる (光文社文庫)

草にすわる (光文社文庫)

作家
白石一文
出版社
光文社
発売日
2006-06-13
ISBN
9784334740719
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草にすわる (光文社文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

順調に生きてきた主人公が挫折し、会社をやめて自分の行き方を見つめ直すという白石一文の定番の物語。やや軽く読めるが、逆にその結果として心に残りにくい 小説になっている。短編集なので、微妙に筆致が違うように思えるのが面白い。私も「草にすわり」人生を見つめ直す時が 来るのかもしれないという感覚にとらわれる。

shoko

白石さんの作品を始めて読んだ頃は自分には向かない、なんて思っていたけど。だいぶ歳を重ねた今、すっと入ってくる感じがした。タイプの違う三作品を効率よく楽しめる、白石さんという作家を知るのにとても良い作品集でした。

2019/08/08

June

「草にすわる」冒頭の主人公の思いは鬱陶しく感じた。三年余り働いた大企業に失望し辞めた洪治と肉親を亡くしている曜子、絶望を抱えた者同士が寄り添った先は大量の薬をのむことだった。二カ月の眠りから覚めた洪治は、土手にそよぐ福寿草、広がる空、そよぐ風に感慨を覚える。同じような体験のない私にはその感覚は及ばない。生きるために働くのではなく、働くために生きようと思う洪治。読み進めると少し分かる気がした。後半になるにつれ、癒やされている自分に気づく。最後まで読み、大きな愛に気づかされはっとする。他に二編。後書きは本人。

2016/01/10

kikuchista

著者読み。3編の短編集。著者のあとがきも非常に良い内容だった。

2017/03/13

ウルラニ

白石さんの短編集。表題作が2003年、あとの作品はその10年前のものという事で、空気感が違いますね。あと書きでご本人が書かれている通り、白石さん自身が会社を辞めて経済的に苦しかった時代の作品という事で、表題作にはそれが色濃く現れてます。自殺して死にきれず、病院で延々と『生きるとは、人生とは』という事を内省する太宰的ストーリー。対照的に初期の2作は粗削りな話ながら伸び伸びと書かれてます。★★☆☆☆

2016/01/26

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