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第九の日 (光文社文庫)

第九の日 (光文社文庫)

第九の日 (光文社文庫)

作家
瀬名秀明
出版社
光文社
発売日
2008-12-09
ISBN
9784334745127
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第九の日 (光文社文庫) / 感想・レビュー

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chikara

初作家さん。帯コピー『心は、神の奇跡なのか!』期待して読み、期待を裏切らない作品。難しいけど面白い。ロボットが思考する「信仰」・「心」・「自由意思」。人と同じ哲学。

2015/10/05

em

先日読んだ対談によれば、石黒浩教授はアンドロイドを「人を理解するための研究道具」だと考えているらしい。たぶん、ロボットを扱った小説もこれに似ている。機械化したヒトとヒト化した機械、人間性(ヒューマニティ)の拡張、AIの自由意思、視点の獲得。読者は作家の思考実験に導かれてこの物語世界を見てまわるうちに、人間とは、心とは何か、というとりとめのない道に迷い込む。読後に無性にノンフィクションが読みたくなる、(私にとっては)ありがたい作家さん。

2018/09/17

うめ

自然科学を極めた人は、哲学や神学に傾倒してゆく。物理と宗教、科学と哲学は相反するようでいて、どちらも密接に絡み合って存在していてもはや、切り離せない。今回の話も面白かった。デカルトの密室を読んだのはかなり昔だったけれど、すんなり世界に入り込めた。物語や小説を読む人は、読まない人の数倍の人生を生きている。それは物語を読む事で新たな視線と生を受け、読み終えることで擬似的な死を繰り返しているからかもしれない。読んだ物語の数分の喪失はきっと私を強くしている。そう、思った。

2015/04/30

miho

『デカルトの密室』よりも読み易かったがテーマは重厚なまま。普段、最先端科学の現場というのは、その方面に疎い私のような人間には難しすぎて全くの他人事のように見過ごしているが、実は人間の本質に迫る誰しもに切実な問題と密接に関わりあっているということを思い出させてくれる。まさに著者自身の自在な視点の切替の為せる技。毀誉褒貶あるだろうが、私は、専門的な学問と普遍的な生活の橋渡しとなってくれる、とても貴重な作家さんだと思う。レナの父の言った「科学とは謙虚なものだ」という台詞が心に残った。

2010/10/20

浅木原

間に『デカルトの密室』を挟む連作4編。一応構造的にはミステリ、それもライツヴィル以降のクイーンオマージュが濃い。表題作は元ネタが『第八の日』×『十日間の不思議』で舞台の名前は〝エヴァーヴィル〟だし、「モノー博士の島」は明らかに『帝王死す』だ。『デカルト』が『盤面の敵』に対するロボット工学の立場からのアンサーだったとすれば、こっちは後期クイーンに通底する神学的テーマに対するSF的アプローチで、哲学的なテーマを追及していった結果『八月の博物館』みたいな私小説的物語論に帰着するという不思議な小説。面白かった。

2017/03/15

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