KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

作家
ポー
小川高義
出版社
光文社
発売日
2006-10-12
ISBN
9784334751104
amazonで購入する Kindle版を購入する

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

aquamarine

あまりにも有名な「黒猫」。もちろん読んでいますし内容もしっかり覚えていました。でも今回読むと情景がすごくリアルに浮かんできました。とても読みやすい新訳だと思います。訳者のあとがきで触れられた篁村訳や内田魯庵訳の「黒猫」との違いも興味深いです。お好きな方はこの21世紀の一匹目の黒猫も是非。「モルグ街の殺人」も既読ですが楽しめました。他の短編は黒猫とテイストが似ているものが多いです。「早すぎた埋葬」「ウィリアム・ウィルソン」が印象的でした。でも好きなのは意外と「アモンティリャードの樽」かも。

2015/05/09

そうたそ

★★★☆☆ ポーの作品八篇を収録した短編集。流石にこのレーベルは読みやすい。新潮文庫版と比べてみても読みやすさを感じる。何と言ってもやはり「黒猫」はすごい。ラスト数行での怒涛の描写は圧巻。やっぱりポーはSfでもミステリでもなく怪奇小説だよなあと思ってしまう。推理小説の元祖としてあまりに有名な「モルグ街の殺人」も何度読んでも面白い。リアルタイムでこの作品に触れていたらどれほど衝撃を受けただろうか。他の収録作でいうと「早すぎた埋葬」も良かった。前半で語られる生き埋めのケースがラストで活きてくるのが巧妙。

2016/06/14

藤月はな(灯れ松明の火)

日常を過ごしている中で陥る罠と因果応報の結末の「黒猫」、世界初の密室を扱った探偵小説「モルグ街の殺人」など御馴染みのポー作品から始まる短編集。「告げ口心臓」、「黒猫」、「邪鬼」に共通するのはやり遂げた犯罪をある意味、「何か」に憑かれたように行うがその思い上がった「何か」によって白日に晒される不気味さが印象的でした。「早すぎた埋葬」は死に近い状況に直面したことにより、死に興味がなくなるのですが最後の一文に背筋がぞっとするしかないです。

2012/02/29

minimu

恐怖が描かれているがゆえ、短編で良かったと思う。すっと物語を覗き見、ぞわっとしたところで、また現実世界に戻って来られるからだ。私たちが生きる上で、意識的に無意識のなかに押し込めようとしている恐怖を、ポーは引っ張り出しわざわざ読者の前に晒してしまった。しかしそれは、この世界をよりよく生きるために必要なのだろう。「早すぎた埋葬」のラストにあるように、人間が恐怖のせいで生きることを阻まれてしまわぬように。

2017/02/06

りょうけん

<事> 実は知念実希人の『硝子の塔の殺人』を読んでいる最中に、この『モルグ街の殺人』が世界で初めての「推理小説」と云われていることを知って、それなら再読してみようか的な気分になった。『モルグ街の殺人』は1841年に発表された短編小説。作者はもちろんエドガー・アラン・ポー。ポーの作品としては『黒猫』の方が有名で代表作ともなっているらしい。だって我が住む町のTSKで借りた本の題名は『黒猫/モルグ街の殺人(その他短編)』だったのだから。

2022/11/10

感想・レビューをもっと見る