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死の家の記録 (光文社古典新訳文庫)

死の家の記録 (光文社古典新訳文庫)

死の家の記録 (光文社古典新訳文庫)

作家
フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
望月哲男
出版社
光文社
発売日
2013-02-13
ISBN
9784334752651
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死の家の記録 (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー

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優希

凄い作品を読んでしまったという印象です。明確なストーリー性はないものの、それを上回る人間の怖さみたいなものを感じずにはいられませんでした。ドストエフスキー自身がシベリア流刑になった際の体験をもとにしているので真に迫っていますね。囚人たちの異様な雰囲気、「人間離れ」しているようで「人間そのもの」のような顔。全てが監獄の物語ではありながら、本当に人々が囚われているものは何かということをつくづく考えてしまいます。世界最高峰の文学へと続く原点ともいうべき記念碑的作品ですね。

2014/07/18

みっぴー

ドストエフスキーがシベリアに投獄されていたときの体験を下敷きにした獄中記です。解説には『広義の意味で小説』と書かれていますが、事実を列挙したルポルタージュ形式となっており、物語性は有りません。監獄の風景、囚人の種類、食堂、労働、病院、風呂、動物、体刑。。。当時にしてみれば、一種の暴露本ですね。ドストの崇拝者又は獄中記に興味が有る方以外は、あまりオススメできません(^^;)感情移入できないまま700pはちょいときつい…

2016/04/18

藤月はな(灯れ松明の火)

父とは酒を呑み交わしながら罪に対する罰を与える時に必要になってくる公平性、リンチが禁じられている理由、刑務所に入れられることで人間の意志で生活するという自由が制限されるということの重さ、軽犯罪に位置づけられている「乞食罪」が時代によって生まれたということなどを話すことが多い。父が話す内容がこの本から影響を受けたものが多いと知ったのは読了後でした。監獄にも生まれによって階級があること、『レ・ミゼラブル』のティナルデルのような罪を犯したから怖いものはないと勘違いする下劣、囚人にも存在する義憤や神聖さが印象的。

2015/02/27

夜間飛行

些細なきっかけで罪を犯した囚人も多く、獄中で苦しむ彼らを見ているとまるで仲間のように思われた。しかし手記の書き手は冷静だ。クリチャプカという犬が毛皮にされる話。またクリコーフら脱走者を熱狂的に支持しながら、彼らの失敗を知って軽蔑し始める人々…こういった挿話をつみ重ね、囚人の残酷さ、愚かさ、孤独、そして無限の可能性が丹念に描かれる。ペトローフの言い放った、「どうしてお前さん方が俺達の仲間なんです」という言葉は私にとっても衝撃だった。人の罪や孤立に深く触れていくドストエフスキーの視線には、温かさが感じられた。

2013/11/16

テツ

一言で説明するならドストエフスキー自身の獄中体験記なんだけれどこれ好きなんですよね。獄中という一般社会とは隔絶された世界においても人間の美しさと醜さは変わらない。そしてどんな環境になっても人間はきっとそのうちに慣れて(飽きて)しまうし、ある程度のびのびと自分のキャラクターを表すようになる。人間を描くのなら時も場所もあんまり関係ないのかもしれませんね。人間の適応力って凄まじい。キリスト教的な考えに向ける懐疑的な視線もドストエフスキーだなあ。

2018/10/11

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