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勇気の赤い勲章 (光文社古典新訳文庫 Aク 2-1)

勇気の赤い勲章 (光文社古典新訳文庫 Aク 2-1)

勇気の赤い勲章 (光文社古典新訳文庫 Aク 2-1)

作家
スティーヴン クレイン
藤井光
出版社
光文社
発売日
2019-10-08
ISBN
9784334754129
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ジャンル

勇気の赤い勲章 (光文社古典新訳文庫 Aク 2-1) / 感想・レビュー

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秋良

【G1000】戦争へ華々しいイメージを抱いて入隊するヘンリー。彼の視点から南北戦争を描く。歴史小説と違い、一兵卒の視点からのみ描かれるので戦況は定かでなく、兵士の高揚感や連帯意識、パニック、逃亡への後ろめたさ……と一人の人間が理想と現実のギャップにつまずき、やがて受容していく様子がリアルに描かれる。輝かしいヒロイズムの裏に透けて見える欺瞞や、それでもヒロイズムが無ければ戦えない(であろう)脆さまで、短いながら戦争の本質の一つを捉えた印象深い作品。

2023/09/08

ハルト

読了:◎ アメリカ南北戦争の激戦地を舞台に書かれた作品。戦争に赴いた青年の、戦争における心理を生々しく表現されている。環境によってどう人間が変わるのかが緻密な筆で描かれており、戦争の無情さ愚かさが身に迫ってくるように感じられる。戦争文学の傑作と云われるのもわかる作品でした。

2019/11/29

qwer0987

戦争を理解するには戦場を俯瞰で見る必要がある。だが現場にいる兵士たちにそんなことはできず、どうしても地べたの視点となってしまう。本書の主人公は戦場にいながら自分の置かれている状況が理解できてない。部隊が移動してもどこに何の目的で行くかわからず、戦闘を行なっても勝ってるか負けているかわからない。実に生々しい描写だ。そのようにヒロイズムもメロドラマもなく戦争の現実が積み重ねられる。兵士たちは歯車の一つで使い捨てられるし、兵士は兵士で恐怖やパニックや高揚感に襲われる。それらの描写がすばらしく心に刺さる作品だった

2022/07/07

Tomoko.H

アメリカ南北戦争の北軍に志願したヘンリー。恐怖、逃走、恥辱ーこの若者の戦場での心の動きを詳述する。他人の不安を確認したい気持ち、逃走の言い訳、飛び交う弾丸の中戦った高揚、軽蔑…若者らしくてリアル。ただ鑑賞のポイントではあろうけど、こんなに比喩を混ぜなくてもいいな私は。あと自然主義文学の魁とかそういう価値は、私は現代読者なのですごさはそんなに実感しない。

2021/09/10

ののまる

前半は、まー、ちっちぇえ男だのう〜w と読んでいたが、これは反戦小説か、はたまた成長物語かと議論があるとのことだが、私は前者。

2021/06/06

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