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戦争と平和3 (光文社古典新訳文庫)

戦争と平和3 (光文社古典新訳文庫)

戦争と平和3 (光文社古典新訳文庫)

作家
レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ
望月哲男
出版社
光文社
発売日
2020-09-09
ISBN
9784334754327
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戦争と平和3 (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー

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ずっきん

ああああああ……しか言えん。ゆっくり読みたいとほざいたばかりなのに一気読み。この体たらくは全てトルストイの筆のせい。そして多分新訳の読みやすさのおかげ。林の中の、舞踏会の、狩りの情景の描き方の素晴らしいこと。なによりも人物造形の巧みさに脱帽。人格の中には、善も悪も、聡明さも愚かしさも同居しており、しかも見る人によってその判断も違うのだ。人を余すことなく描ききる壮大なドラマ。こっから祖国戦争なんだよね。うわあ、こっからじゃん。むー、これを越える物語を今年は読めそうにないと感じている。

2024/03/27

molysk

妻を失って鬱屈の日々を過ごすアンドレイは、ナターシャと出会い、再び人生に幸福と希望を見出す。一年後の結婚を約して、療養の旅に出たアンドレイを待つナターシャ。だが、一年の別離はあまりに長かった。誘惑の声が忍び寄り、ナターシャは心を乱される――。ロシアの大地が育んだ、美しく活力に満ちた娘として描かれるナターシャ。対して、ナターシャを誘惑する貴族は、外見は洗練されてはいるが、内実は軽薄だ。当時、ロシアの貴族文化は、フランスを範としていた。ロシアとフランスの対比は、迫りくるナポレオンのロシア侵攻を予感させる。

2021/12/19

中玉ケビン砂糖

感覚としてはようやく折り返しという印象。長く尾をきらめかせ、ロシアの星空を光で切り裂く巨大彗星。ラストで描かれるこの印象的な光景は、果たしてロシアにとっての吉兆か、それともフランス軍にとっての凶兆か? それを目の当たりにすることになるピエールはますます陰鬱と内省の度を強めていき、結社活動にのめりこみ、神秘主義や数秘術に傾倒していく。子を託されたアンドレイは空虚な仕官業務をなおざりにしつつ抜け殻となっていたが、ある瞬間に生きてあることの当たり前な奇跡に活を見出し、

2021/01/24

kazi

初読の時は大量の登場人物に振り回されて何がなんやらだったが、読みやすくなった新訳のおかげで人間関係が整理できてストーリーがやっと頭に入ってきた感じです。三巻はナターシャの恋愛話が多くのページ数を占めますね。ナターシャが初めて参加する本格的な舞踏会。壁際で緊張しなが悲しそうに佇むナターシャをダンスに誘うアンドレイ公爵。何その少女漫画的展開!?イケメン!!公爵をナターシャに引き合わせたのはピエールだったのね~。いい奴やん。この舞踏会のシーンは当時の上流階級の華やかな文化が描かれており大変興味深いです。

2020/12/26

たかしくん。

第3巻は、略々ナターシャの恋愛物語と言ってもよいのでは?2部3篇では、アンドレイに結婚を申し込まれながら、彼のお家事情で1年お預けにされるナターシャ。4編は、彼女の兄ニコライが戦地から戻り、従妹のソーニャが加わり、ロストフ一家にて、狩り、仮装、ドライブと、上流階級の日常生活がまったりと描かれます。そして、5編ではアナトールとエレーヌの登場で、ナターシャの恋心が急展開!?(この兄妹が出るとロクなことがないのですが。)話は、なんと駆け落ち騒動になりまして。で、騒動の結末を回収するのは、やはりピエール君(笑)。

2023/06/24

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