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リアル・シンデレラ (光文社文庫 ひ 18-1)

リアル・シンデレラ (光文社文庫 ひ 18-1)

リアル・シンデレラ (光文社文庫 ひ 18-1)

作家
姫野カオルコ
出版社
光文社
発売日
2012-06-12
ISBN
9784334764296
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リアル・シンデレラ (光文社文庫 ひ 18-1) / 感想・レビュー

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ミカママ

読後感はよろしくないですが、この作品は姫野さんの「女性の幸せって?」という読者への問いかけなんでしょう。なににでも執着しまくりの私には、主人公の元に訪れた貂に似た妖精(?)の教訓が沁み入りました。人生は短いんです、実に。

2016/12/18

遥かなる想い

「シンデレラ」をベースに展開する 倉島泉の人生を追った物語である。 倉島泉と深芳 姉妹の人物造形が 巧みで面白い。昭和の結婚観が 古臭くて懐かしい。泉がたどる人生が 達観し過ぎて 聖女のようなのだが …シンデレラをどう味付けしようとしたのか? 聖と俗の対比がやや弱い印象の作品だった。

2022/06/10

masa

むかしむかしあるところに、そんな枕詞が似合う娘がいましてね。童話は決まって残酷なわけですが、幸せの代名詞として生まれた娘はマジョリティな剛健さの中でひらひらと舞います。ええ、とても美しく。あるひとから見たら淫らに。あるひとから見たら清楚に。あるひとから見たら計算高く。あるひとから見たら奔放に。そうした沢山の挿話を集めてみても、ガラスの抜け殻ばかりが増えてしまってあの娘は見つからない。気づいたらなんとなく夏で、死はいつもすぐそこに在る。物語は止まらない。0時をすぎても魔法はとけない。気高いあの娘は透明少女。

2020/08/22

ちょこまーぶる

読解力に乏しいからか、今一つ作者の意図する内容を読みこなせなかった感じがする。全体的に登場人物が多く、あらすじの時々に人物の関係図を載せなければいけない理由が分かりました。しかし、その関係図を見ながら読んでも、関係が整理できないまま読み進めたからだと思います。でも、泉さんの自分の生き方や人の愛し方は一人の女性としての秘めた意志の強さを感じられ、泉さんは何処かで生きているのではないかと思っている。自分としては姫野さんの作品は2冊目であるが、読みこなすにはまだ修業が足りないと感じている。

2014/02/20

いたろう

姫野さん自身の後書きによれば、タイトルのシンデレラとは、童話のシンデレラのストーリーと関係なく、幸福、善、美、豊かさの寓意とのこと。著者が言うのだから、そういうことなのだろうけど、それでも、家の仕事や農作業で汚れた身なりをしている泉の姿が、どうしてもシンデレラの姿と重なる。しかしそれは、誰かに強いられた仕事ではなく、旅館を営む家のため、自ら進んで働き、裏方に回って、旅館をもり立てる姿。この朴訥なシンデレラは、王子様に見初められる自分の幸せより他人の幸せを願う、神々しいまでに優しい魔法使いなのかもしれない。

2018/12/27

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